和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月17日(火)

夏休み小学23日間、中学9日間に 田辺市、暑さが課題

 新型コロナウイルスによる臨時休校で不足した授業時間を補うため、和歌山県の田辺市教育委員会は29日、市立小中学校の今年の夏休みを短縮すると発表した。夏休みは通常7月21日~8月31日の42日間だが、小学校は8月1~23日の23日間(6年生は8月8~23日の16日間)、中学校は県立校と同じ8月8~16日の9日間となる。


 学校は6月1日に再開するが、臨時休校で33日間の授業日を失っている。土曜の授業も検討したが、教員の休みを別の日に確保する必要がある上、習い事の予定を入れている子どもも多い。そのため、教員が出勤している夏休み中に授業することにした。

 課題は暑さ対策だ。中学校は全14校の普通教室にエアコンを設置している。ところが、小学校は25校中、16校132教室で未設置(4月1日現在)。本年度中に整備を終える予定だが、7月には間に合いそうにないという。

 小学校は7月20~31日(6年生は7月20日~8月7日)と8月24~31日は、比較的涼しい午前のみの授業にする。教室に扇風機を配置するなど暑さ対策を取りたいという。6年生のみが登校する8月1~7日は、エアコンを設置している特別教室などで授業する。

 夏休みの短縮以外にも、1時間目が始まる前に15分程度ある「朝学習」を授業時間に充てることや、冬休みの短縮、行事の見直しなどを検討している。

 市教委学校教育課は「年度内に学年の学習が終えられるようにする。感染症対策も最善を尽くすので安心してほしい」と話している。

■水泳授業なし

 市教委は本年度、水泳授業は原則実施しない方針を示した。遊泳中や着替えなどで児童生徒の密集・密接が避けられないと判断した。幼稚園のプール活動も同様に対応するという。

■部活は6月15日再開

 中学校の部活動は6月15日から再開する。原則、校内での練習だけで、接触度の高い活動はしない。対外試合は6月中は行わない。

■給食センター休止

 城山台給食センターは調理場の大規模清掃、点検などのため、7月27日~8月21日の給食業務を休止する。この間、受配校の保護者には弁当の対応を求める。

■夏休み短縮を検討 西牟婁3町

 白浜町と上富田町は、小中学校の夏休みを県立校(8月8~16日)に合わせる方向で検討している。すさみ町も短縮を検討している。