和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年03月27日(木)

災害に強いWi‐Fi 観光客にPR、和歌山県白浜町

南紀白浜空港で行われたPR活動(和歌山県白浜町で)
南紀白浜空港で行われたPR活動(和歌山県白浜町で)
 和歌山県白浜町は11~13日、町内の南紀白浜空港で、災害に強い無料の無線LAN「Shirahama―Beach―Wi―Fi(シラハマビーチワイファイ)」をPRした。非常時に利用してもらうことが目的で、町職員らが利用法を書いたチラシを観光客に配布した。

 ビーチワイファイは、町内に整備されている耐災害ネットワーク「ナーブネット」を利用した通信手段。非常時にキャリア回線(光回線や携帯電話の電波)が途絶えた場合でも衛星を通じてインターネットにつながる。白良浜、アドベンチャーワールド、道の駅志原海岸など町内23カ所で利用できる。

 東日本大震災では、通信回線施設や設備が被災。回線が切断したり混雑したりすることで、通信が機能せず、救助活動や安否確認などに支障を来した。

 近い将来の発生が想定されている南海トラフ巨大地震では、町内でも同様の問題が発生すると予想されることから、町は2022年度からナーブネットの整備を進めており、24年度でほぼ完了している。

 町総務課は「非常時の通信手段を確保することで、誰一人取り残さない災害に強い町づくりを目指していく」と話している。