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2024年12月17日(火)

開園日に見頃の場所も 田辺梅林早くも咲き始め

式典であいさつする紀州田辺観梅協会の濱田洋会長(4日、和歌山県田辺市上芳養で)
式典であいさつする紀州田辺観梅協会の濱田洋会長(4日、和歌山県田辺市上芳養で)
 和歌山県田辺市上芳養の紀州石神田辺梅林が8日に開園するのを前に、紀州田辺観梅協会(濱田洋会長)は4日、梅林に会員や観光、行政関係者ら約80人を招いて式典を開いた。今季は早くも咲き始めており、開園日に観梅が楽しめる。

 標高約300メートルの斜面に広がり、眺望が良いことで知られる梅林。今季、南部梅林(みなべ町晩稲)が早くも見頃となっており、田辺梅林も咲き始めている。協会によると、開花は平年より10日ほど早く、開園日には場所によっては見頃になるという。

 式典で濱田会長は「今年は県道の通行止めで迷惑をかけて申し訳ない。これまでもこの地は災害を受け、先人たちはそれを乗り越え、今の梅林の原型をつくってくれた。そのおかげで生活が成り立ってきた。皆さんの力を借りて次世代に引き継ぎたい」とあいさつ。仁坂吉伸知事は「梅は健康にいいということが広まってきた。今後は美容もPRしたい。味も大事で、本格梅酒を売り出したい」とあいさつ。真砂充敏田辺市長は「世界農業遺産について地域でもっと認識を高めることが重要。それが地域の活力につながっていく」と語った。

 梅林では3月8日までの毎週日曜と祝日のほか、3月7日(土曜)に、日替わりで催しが企画されている。地元産品や弁当の販売、クイズなどは毎日ある。田辺市街地から車で行く場合、同市上秋津の奇絶峡近くの県道が通行止めになっているため、注意が必要。

 問い合わせは市観光振興課内の紀州田辺観梅協会(0739・26・9931)へ。