不要レシート 八咫烏に 現代美術家VIKIさん公開制作 本宮大社に奉納、和歌山
現代美術家VIKI(ヴィキ)さんが、紙としてリサイクルできない感熱紙のレシートに熱を加えて描く「レシートアート」を公開制作し、和歌山県田辺市本宮町の熊野本宮大社に奉納した。29日から境内で展示が始まった。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年記念特別企画として、「熊野の再生と祈り」をテーマに熊野の神の使い「八咫烏(やたがらす)」を表現した。
VIKIさんとエージェント契約を結んでいる会社の代表で、白浜町日置出身の鈴木博文さん(58)=大阪府高槻市=が実行委員長を務める実行委員会の主催。実行委は作品制作に使うため田辺市内各地で不要になったレシートの提供を呼びかけたところ、数万枚が集まった。
28日には田辺市新屋敷町の紀南文化会館で制作の実演があった。キャンバスの大きさは縦約1・5メートル、横約2・1メートルで、レシート約1200枚を使用。このキャンバスを支えるため、地域住民らが鳥居の形をした「レシートアートウオール」を紀州材で手作りした。神島高校美術部も協力し、レシートを3メートル余りの長さにつなげたものを約460本作り「レシートの滝」として会場に展示した。今回使わなかったレシートは、今後の作品制作に活用する。
VIKIさんは午前11時ごろから制作をスタート。午後3時ごろまでかけ、電熱コテやヒートガンなどを使って、力強く翼を広げた八咫烏を描いた。作品の左側には熊野本宮大社の九鬼家隆宮司(68)が来年への願いを込めた大筆書きで揮毫(きごう)した「思」という一文字を添えた。制作を見守っていた白浜町日置の川上渉さん(85)は「レシートで芸術作品を作るという発想がすごい」と驚いていた。
東京芸術大学在学中にカリキュラムの一環で熊野に滞在した経験があるVIKIさんは「熊野古道を歩くことは、自分と向き合うアート制作の感覚にすごく似ていると感じた。八咫烏が皆さんの『思』を運び、それを神様に届けるという思いを作品に込めた」と話した。
作品を受け取った九鬼宮司は「地元のお店のレシートがアートになっており、びっくりしたし感動もした。これから日本を背負う芸術家に、本宮にふさわしい作品を奉納していただいた。ぜひ多くの方に見ていただきたい」と話していた。
この作品は来年1月7日まで、九鬼宮司が揮毫した一文字の横で公開している。
VIKIさんとエージェント契約を結んでいる会社の代表で、白浜町日置出身の鈴木博文さん(58)=大阪府高槻市=が実行委員長を務める実行委員会の主催。実行委は作品制作に使うため田辺市内各地で不要になったレシートの提供を呼びかけたところ、数万枚が集まった。
28日には田辺市新屋敷町の紀南文化会館で制作の実演があった。キャンバスの大きさは縦約1・5メートル、横約2・1メートルで、レシート約1200枚を使用。このキャンバスを支えるため、地域住民らが鳥居の形をした「レシートアートウオール」を紀州材で手作りした。神島高校美術部も協力し、レシートを3メートル余りの長さにつなげたものを約460本作り「レシートの滝」として会場に展示した。今回使わなかったレシートは、今後の作品制作に活用する。
VIKIさんは午前11時ごろから制作をスタート。午後3時ごろまでかけ、電熱コテやヒートガンなどを使って、力強く翼を広げた八咫烏を描いた。作品の左側には熊野本宮大社の九鬼家隆宮司(68)が来年への願いを込めた大筆書きで揮毫(きごう)した「思」という一文字を添えた。制作を見守っていた白浜町日置の川上渉さん(85)は「レシートで芸術作品を作るという発想がすごい」と驚いていた。
東京芸術大学在学中にカリキュラムの一環で熊野に滞在した経験があるVIKIさんは「熊野古道を歩くことは、自分と向き合うアート制作の感覚にすごく似ていると感じた。八咫烏が皆さんの『思』を運び、それを神様に届けるという思いを作品に込めた」と話した。
作品を受け取った九鬼宮司は「地元のお店のレシートがアートになっており、びっくりしたし感動もした。これから日本を背負う芸術家に、本宮にふさわしい作品を奉納していただいた。ぜひ多くの方に見ていただきたい」と話していた。
この作品は来年1月7日まで、九鬼宮司が揮毫した一文字の横で公開している。