和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月21日(土)

室内に「龍神神社」建立 ドラゴンミュージアム改装オープン、和歌山県田辺市龍神村

神社を見つめる作者の吉本直敏さん(右)と城所ケイジさん=和歌山県田辺市龍神村柳瀬で
神社を見つめる作者の吉本直敏さん(右)と城所ケイジさん=和歌山県田辺市龍神村柳瀬で
より鑑賞しやすくなった展示スペース
より鑑賞しやすくなった展示スペース
 和歌山県田辺市龍神村柳瀬の「龍神村Dragon Museum(ドラゴンミュージアム)」が5日、約20日間の改装工事を経てリニューアルオープンした。施設内には「龍神神社」が建立され、新たな魅力を備えた。式典には関係者らが出席し、新たな門出を祝った。

 ドラゴンミュージアムは村民有志が出資して設立した「株式会社龍神村」(伊藤研治代表)が2022年7月に開館した。龍のアートを通して村の文化に触れることができる施設。展示作品をより鑑賞しやすくするため、改装工事をした。

 式典では伊藤代表が「いろんな方々のご協力があってこの日を迎えることができた。若者が龍神に住み続けたいと思ってもらえるような地域にしていきたい」とあいさつ。木村晃和副市長は「展示空間の見直しや龍神神社の建立など、新たな魅力を備えた施設となった」と称えた。

 リニューアルの目玉は、展示スペース内に建立された龍神神社。社の天井には神奈川県在住の龍作家、絵獅匡さんが描いた龍が飾られた。龍神村東にある丹生神社の中平将之禰宜(ねぎ)が神を迎え入れる儀式「降神の儀」を執り行った。

 高さ約1メートルのヒノキを使った社は吉本直敏さん(83)、社の脇を固める作品「阿吽(あうん)の龍」はチェーンソーアート元世界チャンピオンの城所ケイジさん(57)が制作した。2人には感謝状が贈られた。

 5日から、展示スペースが一般公開された。棚や台座が六角形のハニカム構造になり、作品を鑑賞しやすくなった。壁にはウォールアートを設置し、看板も新しくした。

 展示スペースには、全国から応募があった龍をテーマにした「龍の造形大賞リターンズ2023」の作品と過去の優秀作品の計73点を展示している。

 物販スペースでは特産品や龍に関するグッズを販売。リニューアルを記念した木製キーホルダーを入場券の購入者に先着100人限定で贈る。

 開館時間は午前9時~午後4時で、休館は火曜。入館料は中学生以上500円、小学生250円、小学生未満は無料。