和歌山県のＪＡ紀州（芝光洋組合長）管内でブランドミニトマト「優糖星（ゆうとうせい）」の収穫が始まった。主に関西、中京、関東方面に出荷され、収穫は来年６月末まで続く。

　優糖星は糖度が８度以上で、実を一粒ずつ取る「バラ取り」で収穫された、ＪＡ紀州のブランドミニトマト。２００５年に商標を取得した。厳しい栽培基準を設けており、営農指導員が許可を出さないと優糖星として出荷できない。ミニトマト部会（坂井栄仁部会長）では５１人の農家が計約１２ヘクタールの園地で優糖星を育てている。

　昼夜の寒暖差があり、日照時間が長い印南町の気候はミニトマト栽培に適しており、糖度が上がりやすく色づきも良いという。

　出荷は毎年１０月末ごろから始まる。今年は暑さが続いたことで生育が１週間遅れた。その影響で例年より収穫量が少ないが、樹勢が回復するに伴い収穫量も上向き、最終的には平年並みになると予想している。

　管内で栽培されたミニトマトは全て印南町印南の畑野出荷場に集まる。箱詰めされ、中京方面を中心に関西、関東地方へ出荷している。

　印南町南谷にある坂井部会長の園地では、５日から収穫を開始しており、約１０トンの収穫を見込んでいる。ハウス内の温度を調節してミニトマトにストレスを与え、糖度を高めている。

　坂井部会長は「１０年以上続くブランドミニトマトなので、信頼に応えられるよう栽培していきたい」と話している。