和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月23日(土)

ペットボトルをリサイクル

ペットボトルのリサイクルに関する協定を締結した上富田町の奥田誠町長(右)と、サントリーホールディングス・サステナビリティ経営推進本部の北村暢康副本部長=和歌山県上富田町で
ペットボトルのリサイクルに関する協定を締結した上富田町の奥田誠町長(右)と、サントリーホールディングス・サステナビリティ経営推進本部の北村暢康副本部長=和歌山県上富田町で
 和歌山県上富田町と飲料メーカーのサントリーグループは、町で回収した使用済みペットボトルを同社の飲料ボトルとして再生して使うリサイクル事業に取り組む。このほど協定を結んだ。


 使用済み製品を原料として用い、同じ種類の製品につくり替える「水平リサイクル」の取り組み。ペットボトルがペットボトル以外にリサイクルされると、使用後に焼却されたり、リサイクルされても多くの場合、数回でリサイクルの輪が途切れたりするが、ペットボトルの水平リサイクルの割合を増やすことで新たな化石燃料の使用量を減らし、循環型社会の実現に貢献する活動。

 同社は全国で取り組みを進めており、同様の協定はこれまで県内では串本町や海南市、有田市、有田川町と結んでいる。

 上富田町で回収したペットボトルは、中間処理業者を通じて粉砕、洗浄、ペット樹脂への再生を経て、再びペットボトルとなり、同社が製造販売する商品の容器として使われる。

 町役場で協定締結式があり、サントリーホールディングスのサステナビリティ経営推進本部の北村暢康副本部長は「この協定を機に町との連携を深め、地域の皆さまと一緒になって持続可能な循環型社会の実現に向けて、啓発活動など努力を続けていきたい」とあいさつ。

 奥田誠町長は「温室効果ガスやCO2削減に期待でき、回収されたペットボトルが同じペットボトルに生まれ変わることでリサイクルが『見える化』され、住民のリサイクル意識の向上にもつながると期待する」と話した。