和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月16日(水)

秋の虫の声響く タイワンクツワムシ増える、和歌山県紀南地方

近年、増えているとみられているタイワンクツワムシ(和歌山県田辺市稲成町で)
近年、増えているとみられているタイワンクツワムシ(和歌山県田辺市稲成町で)
 残暑が厳しいが、夜になると秋の虫が鳴き声を響かせるようになった。最近は定番のクツワムシに代わって、「ギィッ、ギィッ、ギュルル…」などと鳴く南方系のタイワンクツワムシの声が増えている。

 タイワンクツワムシは体長6センチ前後で細長い。海岸や土手などクツワムシより乾燥した日当たりの良い暖かい場所を好む傾向にある。近年の温暖化が生息しやすい状況をつくっている可能性があるという。

 一方、クツワムシは体長5センチほどでずんぐりしており、「ガチャ、ガチャ…」などと鳴く。あまり開けた場所は好まず、林縁の草むらなどに生息している。

 両種は県内で減少傾向にあり、県のレッドデータブックで準絶滅危惧に選定されている。