和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月04日(水)

【動画】アユが宙舞う 和歌山県の河川で友釣り本格シーズン迎える

釣り上げたアユをタモ網で受け止める釣り人(29日、和歌山県田辺市中辺路町栗栖川で)
釣り上げたアユをタモ網で受け止める釣り人(29日、和歌山県田辺市中辺路町栗栖川で)
 厳しい暑さが続く中、和歌山県紀南地方の各河川で、アユの友釣りが本格的なシーズンを迎えている。田辺市などを流れる富田川では、太公望によって釣り上げられたアユが宙を舞っている。

 アユの友釣りは、針を付けたおとりのアユを巧みに泳がせて縄張りを持つアユの攻撃を誘い、引っかけて釣り上げる伝統釣法。長さ8~9メートルほどもある長いさおを使い、アユが掛かると川の中から引き抜いてタモ網でキャッチする。

 田辺市中辺路町栗栖川の富田川では29日午後、あちらこちらでアユ釣りをする人の姿が見られた。

 友釣り歴3年という大阪市の団体職員、林久善さん(61)は十数匹の釣果。林さんは「アユでアユを釣る友釣りは他の釣りにはない味がある。都会の雑踏の中で仕事をしており、山と水に囲まれ自然の中に溶け込むような気がするのが一番の魅力」と笑顔を見せた。

 地元のおとり店によると、今年の富田川は昨年より天然遡上(そじょう)が多い。「今のところ釣果は好調だが、今後、猛暑で水温が上がり過ぎ、アユも熱中症のようになってしまうのが心配」と話していた。