和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月27日(水)

干潟の人気者 恋の季節迎えたトビハゼ、和歌山県田辺市

潮が引いた干潟で活発に動き回るトビハゼ(和歌山県田辺市新庄町で)
潮が引いた干潟で活発に動き回るトビハゼ(和歌山県田辺市新庄町で)
 絶滅が心配されているハゼの仲間トビハゼが、和歌山県田辺市新庄町の内之浦干潟親水公園で、「恋の季節」を迎えている。雄が巣穴を作ったり、他の雄を威嚇したりする姿が見られている。

 トビハゼは全長10センチほど。頭頂部にあるつぶらな瞳とかわいらしい動きから「干潟のアイドル」ともいわれる。生涯の大半を陸上の泥干潟で過ごす。

 潮が引くと、あちらこちらにある巣穴から顔を出し、巣穴を整えたり、餌を求めて周辺を跳びはねたりしている。体が乾燥しないように泥浴びもする。

 近年、干潟環境の悪化や減少などから全国的に生息数を減らしており、環境省のレッドリストで準絶滅危惧になっている。また、県内の生息地は限定的で、県のレッドデータブックでは絶滅危惧2類に選定されている。