和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月21日(土)

7月7日に記念イベント 世界遺産20周年、熊野本宮大社の大斎原、和歌山県田辺市

熊野本宮大社の旧社地大斎原(和歌山県田辺市本宮町)
熊野本宮大社の旧社地大斎原(和歌山県田辺市本宮町)
大辺路沿いにある、すさみ町立歴史民俗資料館前に設置されたのぼり(和歌山県すさみ町周参見で)
大辺路沿いにある、すさみ町立歴史民俗資料館前に設置されたのぼり(和歌山県すさみ町周参見で)
 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録20周年の節目となる7日7日、和歌山県田辺市本宮町の世界遺産、熊野本宮大社の旧社地・大斎原(おおゆのはら)で、大社や地元の観光・商工関係者らでつくる団体が記念イベントを開く。

 主催は「熊野本宮未来創造実行委員会」(委員長=名渕敬・熊野本宮観光協会長)。「未来への七夕メッセージ」と題して午前9時から開催する。雨天の場合は世界遺産熊野本宮館で開く。

 記念行事奉告祭の後、九鬼家隆宮司による一文字揮毫(きごう)、上富田町の熊野高校と広島県にある同名の熊野高校の書道部によるメッセージの揮毫がある。同時に笛奏者の雲龍さんが演奏を奉納する。

 続いて「世界遺産と中上健次」と題し、長女で作家の中上紀さんが講演。最後に、中上さんや真砂充敏田辺市長、奥田誠上富田町長、南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長、田辺市熊野ツーリズムビューローの多田稔子会長、九鬼宮司らによるトークセッションを行う。

 入場無料。問い合わせは熊野本宮大社(0735・42・0009)へ。

■のぼりで古道PR 大辺路地域協議会

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年を契機に熊野古道大辺路をさらにPRしようと、白浜、串本、すさみの3町で組織する県世界遺産大辺路地域協議会が、のぼりを30本作った。各町役場や公共施設などに設置している。

 のぼりの大きさは、縦約170センチ、横約60センチ。水色と白色で「熊野古道大辺路 世界遺産登録二十周年」の文字や田辺市在住の絵地図作家いこまわかこさんが描いた大辺路の絵地図を使ってデザインした。

 協議会では11、12月ごろに世界遺産登録20周年を記念した講演会やパネル展、ウオークイベントなどの開催を予定している。のぼりと同じデザインの手拭いを作り、イベント参加者に配布する予定。

 大辺路は、闘雞神社(田辺市)―浜の宮王子(那智勝浦町)間の熊野古道。国道や旧道に吸収された部分も多いが、自然林に囲まれた尾根道、石畳道、雄大な太平洋を望める風光明媚(めいび)な道が残っている。「富田坂」(白浜町)、「長井坂」(すさみ町)、「富山平見道」(串本町)などが世界遺産に登録されている。