和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

聖地・熊野へ電車でGO 世界遺産20周年、7月からイベント続々(和歌山)

観光キャンペーンで熊野古道のウオークイベントなどが予定されている
観光キャンペーンで熊野古道のウオークイベントなどが予定されている
 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年を迎え、和歌山県とJR西日本、日本旅行が7月から、観光促進事業「聖地リゾート!和歌山キャンペーン」を実施する。各地でさまざまな催しを予定している。


 開始のイベントとして7月6日、JR新大阪駅(大阪市)で、県内ツアー客を乗せた特急「パンダくろしお」の団体臨時列車の出発に合わせた出発式を開く。白浜町の南紀白浜空港では同日、愛称「熊野白浜リゾート空港」の命名記念式典を開く。それぞれ岸本周平知事らが出席する。

 県内の各社寺では、田辺市本宮町の熊野本宮大社で大斎原(おおゆのはら)大鳥居をライトアップしたり、新宮市の熊野速玉大社で映像を投影するプロジェクションマッピングしたりするなど特別企画をする。シンポジウムやスタンプラリー、県立博物館(和歌山市)での特別展、熊野古道のウオークイベントなども予定。秋には平安時代の「熊野御幸」をモチーフにしたイベント「令和の熊野詣」を企画している。

 岸本知事は「熊野や高野は世界の中でも素晴らしい場所で、まさに聖地。そういう所が和歌山県にあり、先祖代々影響を受けていることを、私たち自身が認識できるキャンペーンにしたい。その上で発信し、和歌山に来ていただけるようにしたい」と話している。

■特急料金値引き 田辺以南のJR

 JR西日本は7月から来年3月末まで、紀伊田辺―新宮の指定席特急料金が通常より安く購入できる「トク特チケットレス」を実施する。例えば紀伊田辺―白浜は通常時1290円が300円に、紀伊田辺―新宮は2390円が700円になる。9月末までの利用分については、さらに100~150円分がポイントで還元される。インターネット予約で販売する。乗車券は別途必要となる。

 また、7月1日から10月2日までの連続する3日間、京阪神の一部と県内全域が7800円で乗り放題となる「和歌山満喫わくわくパス」を専用アプリで販売する。利用時に区間の運賃をいったん支払うが、後日、全額分がポイントで還元される仕組み。特急券を用意すれば、特急も利用できる。新幹線は不可。

 「パス」には龍神バスや明光バスの一部区間、紀州鉄道の3日間乗り放題券、観光施設の入場券などがセットされている。販売期間は6~9月で、販売枚数には限りがある。

 7月から「紀南コース」を運行する観光特急「WEST EXPRESS(ウエスト エクスプレス)銀河」は、熊野古道中辺路の玄関口にある紀伊田辺駅で約20分の停車時間を設定し、平安衣装での出迎えや炭琴の演奏、梅酒・梅ジュースの振る舞いなどのおもてなしを予定している。

 詳細は県観光連盟のホームページ(HP)や、JR西日本のHP「JRおでかけネット」内の「聖地リゾート!和歌山キャンペーン」特設サイトに掲載している。