和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年07月01日(月)

自転車もルール守ろう 「青切符」導入へ、和歌山県内一斉取り締まり

細野交差点付近で自転車の取り締まりを行う白浜署員(和歌山県白浜町堅田で)
細野交差点付近で自転車の取り締まりを行う白浜署員(和歌山県白浜町堅田で)
 信号無視や携帯電話の使用など、16歳以上の自転車の交通違反に反則金を納付させる「青切符」の導入を盛り込んだ改正道路交通法が今月、参議院本会議で可決・成立し、2年以内に施行されることが決まった。和歌山県警は27日、通勤・通学時間帯の自転車利用者に対する県内一斉の指導取り締まりを実施。信号無視や傘差し運転など計49件を指導・警告した。


 県警交通指導課によると、取り締まりは各署が選定した自転車指導啓発重点地区・路線13カ所で行い、警察官76人、車両32台が出動した。全体の指導警告件数のうち、最も多かったのは傘差し運転で22件、次いで並進禁止が13件あった。

 紀南の警察署別の指導警告数は、田辺2件、白浜7件、新宮はゼロ。

 白浜署は、白浜町堅田の細野交差点付近で取り締まりをした。雨天で傘差し運転をする人が多く、署員が笛を吹いて呼び止め、指導した。

 同署の安田光作交通課長(48)は「自転車は車より小さく、走行していても見落とされる可能性が高い。一時停止や左側通行などの交通ルールを守り、周囲の安全を確認して走ってほしい」と呼びかけた。

 白浜署管内では昨年、自転車が関係する事故が人身と物損を合わせて56件あった。普段の取り締まりでは、携帯電話の使用や右側通行が多くみられるという。

 田辺署は同日、田辺市の秋津町交差点付近で取り締まりをした。自転車が関係する人身事故は昨年12件あり、9人がけが、1人が死亡している。今年1~4月時点では計6件の事故があり、昨年より増加傾向にあるため、事故防止の啓発活動に力を入れている。