和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月21日(木)

「巡りたくなるパビリオンに」 関西広域連合が共同出展施設を視察、大阪・関西万博

大屋根リングを視察する関西広域連合長の三日月大造滋賀県知事(手前右)や吉村洋文大阪府知事(手前左)ら=23日、大阪市で
大屋根リングを視察する関西広域連合長の三日月大造滋賀県知事(手前右)や吉村洋文大阪府知事(手前左)ら=23日、大阪市で
建設が進む関西パビリオン
建設が進む関西パビリオン
 来年開催される「大阪・関西万博」会場となる大阪市の人工島、夢洲(ゆめしま)で23日、関西広域連合に所属する知事らが、同連合が共同出展する「関西パビリオン」の工事現場を視察した。連合長の三日月大造滋賀県知事は「ずいぶん工事が進捗(しんちょく)し、準備も進んでいることが確認できた」とし「関西一円を巡りたいと思ってもらえるパビリオンをつくりたい」と話した。


 参加したのは三日月知事のほか、吉村洋文大阪府知事、一見勝之三重県知事、その他府県の副知事ら。和歌山県からは前昌治企画部長が出席した。

 関西パビリオンは「いのち輝く関西悠久の歴史と現在」がテーマ。和歌山、福井、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、鳥取、徳島の9府県が参加。趣向を凝らした展示で競演し、関西各地への周遊観光を促す。今秋の完成を予定している。

 和歌山県は最も広い251平方メートルで展示。「和歌山百景―霊性の大地」をテーマに、高さ4メートルのタワー型モニター「トーテム」を環状に並べ、自然風景や神話、歴史にちなんだ映像を流したり、伝統芸能などのパフォーマンスを披露したりする予定。

 関西パビリオンの後は、隣に建設中の大阪府と大阪市による「大阪ヘルスケアパビリオン」内部を視察したり、建設費が約350億円とされる巨大な木造建築物「大屋根リング」に上って構造や進展状況などについて説明を受けたりした。

 三日月知事は大屋根リングについて「平和や分断を乗り越えた協調を象徴する世界にも例のない大構造物。だいぶ整いつつあることを実感し、楽しみにしている」、吉村知事は「大阪パビリオンと関西パビリオンが連携して、大阪、関西の良さを国内外に発信したい」と話した。

 視察後、大阪市の大阪府立国際会議場で「関西パビリオン企画委員会」があった。三日月知事は「工事費やスケジュールは大丈夫かといった心配も頂いているが、その都度、丁寧な情報公開に努め、経費節減にも引き続き取り組んでいきたい」と述べた。