和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

金額、人数とも過去最高 返礼品9割が「梅干し」、和歌山・みなべ町のふるさと納税

庁舎玄関ロビーに展示している、ふるさと納税返礼品の見本(和歌山県みなべ町芝で)
庁舎玄関ロビーに展示している、ふるさと納税返礼品の見本(和歌山県みなべ町芝で)
 和歌山県みなべ町へのふるさと納税による2023年度寄付金は1億8703万5千円で、これまで最高だった22年度(1億6181万5千円)を2522万円上回り、最高を更新した。寄付者の延べ人数は1万5881人で、最も多かった22年度の1万4323人を上回った。返礼品は梅干しが9割ほどを占めたという。


 町政策推進課によると、寄付額が増えた理由として、ふるさと納税「4大サイト」といわれるポータルサイトのうち、唯一未加入だったサイトにも昨年11月に加入したことから、新規の寄付者が増えたことが大きいとみている。また、ふるさと納税の認知度が年々高まっていることもあるという。

 寄付した人を都道府県別でみると、東京都が3980人で最も多く、神奈川県1581人、大阪府1501人、愛知県972人、兵庫県929人、埼玉県901人と続いた。

 1人当たりの寄付額は1万円が多かった。

 7項目ある寄付の使い道のうち、最も多いのは農林水産業や商工業、観光業の振興に活用する「うめ世界一の元気なまちづくり」で6731万4千円(5690人)。次いで、自然と共生したまちづくりや定住・移住の促進などに活用する「緑豊かで快適なまちづくり」(4884万4千円、4197人)だった。

 町は、町外からの寄付者を対象に、1件当たり1万円以上の寄付に対し、寄付額に応じて返礼品を贈っている。

 ふるさと納税の目的は町の活性化につなげることであり、返礼品も梅干しや梅酒、梅シロップ、梅エキスといった梅関連商品を中心に、備長炭、魚の干物などほとんどが町内で作られた商品。現在、約300点を用意している。

 最も人気が高いのは家庭用梅干しで、次いで贈答用梅干しとなっている。このほか備長炭や、期間限定のイチゴ、青梅(今月7日~6月初旬)も喜ばれているという。

 同町へのふるさと納税の寄付額は年々増加している。19年度は5727万1千円で、この5年で約3・3倍に増えた。

 町政策推進課は「出身者だけでなく、みなべ町に共感や親しみを持ってくれる人に、応援していただければありがたい。今後もふるさと納税を通じて町をより知ってもらえるよう、PRしていきたい」と話している。

 町では、返礼品の登録も随時受け付けている。問い合わせは町政策推進課(0739・72・2142)へ。