和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月27日(水)

4年ぶり3千万人超 和歌山県内の23年観光客数

和歌山県内観光客数の推移
和歌山県内観光客数の推移
 和歌山県は、2023年に県内を訪れた観光客が前年より280万人(9・6%)多い3193万8千人だったと発表した。20年にコロナ禍で落ち込んだが、翌年から3年連続で回復。過去最多だった19年の90・1%まで戻り、4年ぶりの3千万人超えとなった。県は「今年は世界遺産登録20周年、来年は大阪・関西万博があり、さらに観光客の誘致に力を入れていきたい」としている。

 年間の県内観光客は19年の3543万3千人から、20年に2478万4千人と落ち込んだが、21年2487万9千人、22年2913万8千人と回復基調にある。

 23年は日帰り客が前年比218万4千人(8・8%)増の2701万9千人で、19年比90・3%。宿泊客が61万6千人(14・3%)増の491万9千人で19年比89・4%だった。新型コロナウイルス感染症の対策緩和などが影響した。

 主要7観光地では6カ所で前年を上回った。特に旧串本町は前年より36万5068人(23・6%)増え、191万5025人となった。19年比でも18・0%多かった。

 田辺市本宮町は前年比17・3%増の146万1265人▽和歌山市は11・5%増の627万9065人▽那智勝浦町が10・7%増の108万269人▽高野町が5・5%増の139万7794人▽旧白浜町が3・6%増の295万6194人。一方、田辺市龍神村は高野龍神スカイラインが土砂崩れで通行止めになったことや夏の悪天候でバイク利用者が減ったことなどが影響し、前年比4・8%減の35万2249人だった。

■前年の9倍、38万人 外国人宿泊者

 23年の観光宿泊者491万9千人のうち、外国人は38万121人で、前年の9倍に急増した。新型コロナ水際対策緩和や円安が影響し、過去最多だった19年の50万1844人の75・7%まで回復した。

 コロナ禍で21年に5524人まで減ったが、22年に4万1482人に増え、23年は急増した。

 宿泊した市町村別では高野町が9万3907人で前年比12倍▽白浜町が7万9076人で8倍▽和歌山市が7万4110人で7倍▽那智勝浦町が4万6731人で11倍▽田辺市が3万7028人で12倍▽みなべ町が1万9698人で9倍―などと、いずれも大幅に増えた。

 国・地域別では中国が5万9245人、香港が5万9022人と多く、台湾3万7千人、アメリカ2万3863人、韓国2万2176人など。前年比では特に中国からが23倍の大幅増となった。