和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月26日(火)

「ロケットのまち」盛り上げよう! まんじゅうや弁当など続々、9日初号機打ち上げの和歌山・串本町

ロケットの形をした「ロケット饅頭 そらのかけはし」
ロケットの形をした「ロケット饅頭 そらのかけはし」
打ち上げを記念して販売を始めた弁当
打ち上げを記念して販売を始めた弁当
 和歌山県串本町田原の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」で9日、初号機の発射が予定されている。町内のカフェや老舗菓子店などでは打ち上げの成功を祈るとともに、地域活性化の一助になればとロケット関連商品を考案している。

 トルコの料理や雑貨を販売している同町串本の「タイヨウのカフェ」では、打ち上げを記念し、カフェメニューなどを使った幕の内弁当を開発、販売を始めた。

 久堀るみ店長によると、最初に初号機発射の予定が決まったころからロケットの形をしたものなど記念になる商品をいくつか候補に出して準備していたという。しかし、度重なる延期でなかなか販売にこぎ着けることができなかった。今年に入ってようやく時期が明確になり、2月下旬から弁当の予約をスタートさせた。

 弁当は、九つの升目の形をした弁当箱に、ケバブやトルコのハンバーグ「キョフテ」、地元で採れた野菜の煮物、ロケットの絵柄を型押しした焼きドーナツなどを詰め込んだ。ケバブはうま塩▽オーロラ▽照り焼きマヨネーズ―の3種類の味が楽しめる。前日までに予約が必要。1日10個限定だが、それ以上でも相談に応じる。価格は1個2280円。

 このほか、ロケットの形をした器を使った「ロケットお子様ランチカレー」の提供も始めた。また、店内ではトルコのお守り「ナザールボンジュウ」やロケットなどの形をしたパーツを使ったブレスレットやキーホルダー作りができる。同店は「ロケットの打ち上げ成功祈願にもなると思う」と話している。

 問い合わせはタイヨウのカフェ(070・3317・4075)へ。

 同町串本に本店を構える和菓子店「串本儀平」では、ロケットをかたどった「ロケット饅頭(まんじゅう)そらのかけはし」を開発、昨年秋から土日曜限定で販売している。9日は同町田原の公式見学場でも販売するという。

 製造部長の丸山正雄さんによると、4年ほど前から商品企画を進めていた。チョコレート味の焼きまんじゅうをホワイトチョコレートで覆い、ロケットの形に仕上げた。まんじゅうでありながらアイスの棒を使って火を噴きながら飛ぶロケットに見立てるなど、これまでになかった挑戦的な取り組みだったという。「アイスの棒を使うというアイデアが出てきたときは楽しかった」と振り返る。

 星ソムリエの資格を持つ丸山さんはパッケージにも力を入れた。ふたを開けると惑星の絵柄が入った内箱が広がる仕組みで、ロケットが飛び出し宇宙が広がる様子を表現。商品名もロケットが串本から宇宙をつなぐ「懸け橋」になればと名付けた。

 丸山さんは「打ち上げまでにお菓子ができて準備万端。お客さんの反応を見るのも楽しみ。まずは無事に打ち上がってくれることを願いたい」と話している。

 製造工程数が多いこともあり土日曜限定としていたが、製造体制が整いつつあるため9日からは毎日販売するという。1箱5個入りで2千円。

 問い合わせは串本儀平国道店(0735・62・0075)へ。