和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

【動画】ロケットを身近に感じて 宇宙関連施設が夏ごろオープン、和歌山・串本町

ロケットの内部が分かる模型(11日、和歌山県串本町西向で)
ロケットの内部が分かる模型(11日、和歌山県串本町西向で)
ロケットが打ち上がる様子が映し出される「ロケットタワー」(11日、和歌山県串本町西向で)
ロケットが打ち上がる様子が映し出される「ロケットタワー」(11日、和歌山県串本町西向で)
自分自身で描いた人工衛星を天井に映し出せるシアター(11日、和歌山県串本町西向で)
自分自身で描いた人工衛星を天井に映し出せるシアター(11日、和歌山県串本町西向で)
 和歌山県串本町西向の「宇宙ふれあいホールSora―Miru(ソラミル)」=旧古座分庁舎=で、工事が進められていた1階の大部分が完成した。宇宙やロケットに興味を持ってもらえるような展示物がある「ロケットミュージアム」や、図書スペースの「星空ライブラリー」を新設した。オープンは夏ごろを予定している。


 町は、旧古座分庁舎をロケットに関連した教育・観光施設として整備を進めている。2階に「古座サテライトオフィス」やコワーキングスペース、3階に「臨場感シアター」をすでに整備。残る1階は昨年10月から工事が始まり、12月に終えた。今後は建物の用途変更や運営事業者を選定する。1階の総工費は約1億4千万円。

 ロケットミュージアムは、発射場を運営する「スペースワン」と公益財団法人「日本宇宙少年団」が監修した。広さが約370平方メートルあり、一度に約40人が利用できる。入ってすぐの「ロケットタワー」は直径が1・5メートルあり、同町から打ち上がる予定の民間ロケット「カイロス」とほぼ同じ太さ。床から天井に向かってロケットが打ち上がる様子が映像で映し出される。

 そのほか、発射場周辺のジオラマやロケットの内部が分かる全長4・5メートルの模型、人工衛星を天井に映し出せるシアターなど、ロケットを身近に感じられる仕掛けが複数ある。

 星空ライブラリー(広さ84平方メートル)では、中央にロケットの先端を模したシンボルがあり、中にはモニターを設置。ロケット関連のDVDを貸し出すなどして利用できるようにする。本棚には今後、一般図書のほか宇宙に関連した本を置くという。

 町は11日、町議会総務産業建設常任委員会の委員ら7人を対象にした見学会を開いた。委員はミュージアムと図書スペースで、町職員の説明を受けて体験しながら見学していた。

 島野靖委員長は「率直に驚いた。こんなに立派なミュージアムになり、これなら良い教育旅行を誘致できるなという印象。施設への期待は大いにあるが、やはり初号機が早く飛んでほしい。そこからミュージアムが認知されていくのでは」と話した。

 町企画課によると、オープン後の入場料は有料とする予定だが、具体的な料金は決まっていない。オープン前に町内の小中学生を対象に見学会を開くことも計画している。