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2024年12月22日(日)

紀南初、小学生ソフトチーム 少女キックから転身して結成、和歌山県田辺市

和歌山県紀南地方初の小学生女子ソフトボールクラブチーム「南セニョリータス」のメンバー
和歌山県紀南地方初の小学生女子ソフトボールクラブチーム「南セニョリータス」のメンバー
 和歌山県ソフトボール協会田辺支部(片山豊支部長)が、紀南で初の小学生女子ソフトボールクラブチームを結成した。メンバーの多くが地元の少女キックベースボールクラブに所属していたが、チーム数の減少などから昨年度で活動を終えていた。児童らは「ソフトボールで全国大会に出場したい」と、新たな目標に向かって走り出している。

 新しいソフトボールチームの名称は「南セニョリータス」。芳養キックベースボールクラブに所属していた田辺市芳養小学校の児童12人全員が「このメンバーでまたスポーツを楽しみたい」とチームに入り、4月から同市芳養松原2丁目の芳養小グラウンドで練習を始めた。部員は1~6年生の15人。全員が初心者で、ボールに慣れることやグラブの使い方、ルールを覚えることから始めた。

 県内を中心とした企業の協賛を得て、ユニホームには企業のロゴが入っている。ユニホームがそろった20日には、芳養小グラウンドで初の練習試合をした。田辺市高雄中学校ソフトボール部の1年生と対戦し、試合の中で成長を見せたという。

 南セニョリータスの6年生は、主将の泉果凜さんと、いずれも副主将の坂又心さん、竹本愛結さん、畑口千乃さんの計4人。「初めて試合をして、自分たちでもできるんだと自信になった」「歴史に残るチームにしたい」などと話している。

■地域問わず受け入れ 練習週3回

 練習は週3回、夕方に芳養小グラウンドでしている。土日曜は試合もする。学校や地域を問わず入部を受け付けている。

 田辺支部によると、県内の小学生ソフトボールチームは、橋本市に女子の1チームがあるだけだった。紀南から全国大会や近畿大会を目指すチームを設立しようと、田辺支部が体験会を開くなどして準備を進めてきた。男子は現在、小学生3人が練習に参加しており、人数が増えれば男子チームも結成したいという。

 田辺支部事務局の山本通さん(73)は「初心者ばかりなのでまだまだこれからだが、いずれは全国や近畿でいい試合ができるチームにしたい。中学校や高校でもソフトボールを続けてほしい」と話している。