山中の洋菓子店人気 優しい味に遠方から客
和歌山県の人家もまばらな山中に、人気を集める洋菓子店がある。地元で採れる季節の果実を使ったり、なるべく添加物を加えず、出来たてを提供したり。優しい味に遠方から訪れるファンも少なくない。
上富田町役場から車で10分ほど山中の県道を走ると、焼き菓子専門店「山の奥のお菓子屋さん」(上富田町生馬2951)の看板が見える。
店主の吉田裕美さんが、実家近くで空き家になっていた親戚の家を、広告デザイン業を営む姉と協力して店舗に改装した。
2017年の開店当初はウェブサイトを通じた通信販売のみだったが、徐々に店を訪れる客が増え始め、昨年から店頭販売を始めた。
北海道産の小麦粉やてん菜糖、数種類の国産バターをそれぞれの焼き菓子に合わせて使い分ける。果実は自家栽培のかんきつ類や栗、梅など地元産を使用。栗を使ったパウンドケーキや口の中に入れるとほろほろと崩れるブールドネージュなどが人気という。
客層は子ども連れから高齢者まで幅広い。「普段、手に取ることのなさそうな『おいちゃん』たちもおいしいと買ってくれたりする」。店頭販売ならではの喜びも知った。「将来はここでカフェも開けたらいいな」と話している。営業は土、日曜午前10時~午後4時。
みなべ町高野694の2に3月にオープンした「kazumama kitchenぷぅ」は、地元産の果実を使ったシフォンケーキが人気。周囲には商業施設も観光地もないが、会員制交流サイト(SNS)などを通じ評判が広まり、カーナビを頼りに客が次々訪れる。
店主の大前和子さんは、現役の歯科衛生士。平日は勤務があるため、営業は日曜午前10時~午後5時のみ。1人の作業で大量生産はできないが、「次々浮かぶ」というアイデアを形にした菓子は多彩だ。
安納芋とほうじ茶、かぼちゃとシナモンなど組み合わせたシフォンケーキ、シャインマスカットを包んだ大福、クリームチーズがたっぷりのプリンなど。どんな商品が並ぶか、営業日前にSNSで告知している。
田辺市中辺路町高原872の1の「meguru」は熊野古道沿いのケーキ店。古道歩きの観光客はもちろん、遠方から買い求めに来るファンも多い。
長崎県出身の久高敦さん、ゆいさん夫妻が昨年9月にオープンした。ケーキは地元産の素材を使い、出来たてを提供する。しっとり感とふわふわ感を兼ね備えたスポンジが特徴で、生クリームをスポンジで包んだ「本宮」が人気という。渋皮栗のパイも定番。
山頂付近にある店の庭からは高原の風景が見渡せる。ゆいさんは「市内の人でも高原を訪れたことがない人は案外多い。高原でゆっくりと過ごし、風景やのんびりした空気感を味わってほしい。ケーキがそのきっかけになればうれしい」と話している。営業は午前10時~午後5時。不定休。来店時、霧の里休憩所への駐車を呼び掛けている。
各店の問い合わせは次の通り。
山の奥のお菓子屋さん(050・3695・2546)▽kazumama kitchenぷぅ(0739・75・2729)▽meguru(0739・64・1667)
上富田町役場から車で10分ほど山中の県道を走ると、焼き菓子専門店「山の奥のお菓子屋さん」(上富田町生馬2951)の看板が見える。
店主の吉田裕美さんが、実家近くで空き家になっていた親戚の家を、広告デザイン業を営む姉と協力して店舗に改装した。
2017年の開店当初はウェブサイトを通じた通信販売のみだったが、徐々に店を訪れる客が増え始め、昨年から店頭販売を始めた。
北海道産の小麦粉やてん菜糖、数種類の国産バターをそれぞれの焼き菓子に合わせて使い分ける。果実は自家栽培のかんきつ類や栗、梅など地元産を使用。栗を使ったパウンドケーキや口の中に入れるとほろほろと崩れるブールドネージュなどが人気という。
客層は子ども連れから高齢者まで幅広い。「普段、手に取ることのなさそうな『おいちゃん』たちもおいしいと買ってくれたりする」。店頭販売ならではの喜びも知った。「将来はここでカフェも開けたらいいな」と話している。営業は土、日曜午前10時~午後4時。
みなべ町高野694の2に3月にオープンした「kazumama kitchenぷぅ」は、地元産の果実を使ったシフォンケーキが人気。周囲には商業施設も観光地もないが、会員制交流サイト(SNS)などを通じ評判が広まり、カーナビを頼りに客が次々訪れる。
店主の大前和子さんは、現役の歯科衛生士。平日は勤務があるため、営業は日曜午前10時~午後5時のみ。1人の作業で大量生産はできないが、「次々浮かぶ」というアイデアを形にした菓子は多彩だ。
安納芋とほうじ茶、かぼちゃとシナモンなど組み合わせたシフォンケーキ、シャインマスカットを包んだ大福、クリームチーズがたっぷりのプリンなど。どんな商品が並ぶか、営業日前にSNSで告知している。
田辺市中辺路町高原872の1の「meguru」は熊野古道沿いのケーキ店。古道歩きの観光客はもちろん、遠方から買い求めに来るファンも多い。
長崎県出身の久高敦さん、ゆいさん夫妻が昨年9月にオープンした。ケーキは地元産の素材を使い、出来たてを提供する。しっとり感とふわふわ感を兼ね備えたスポンジが特徴で、生クリームをスポンジで包んだ「本宮」が人気という。渋皮栗のパイも定番。
山頂付近にある店の庭からは高原の風景が見渡せる。ゆいさんは「市内の人でも高原を訪れたことがない人は案外多い。高原でゆっくりと過ごし、風景やのんびりした空気感を味わってほしい。ケーキがそのきっかけになればうれしい」と話している。営業は午前10時~午後5時。不定休。来店時、霧の里休憩所への駐車を呼び掛けている。
各店の問い合わせは次の通り。
山の奥のお菓子屋さん(050・3695・2546)▽kazumama kitchenぷぅ(0739・75・2729)▽meguru(0739・64・1667)