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2024年12月22日(日)

【動画】「扇立祭」に向け檜扇を蔵出し 14日に世界遺産・熊野速玉大社、通常規模は4年ぶり

蔵出しされた檜扇のほこりを払う巫女=4日、和歌山県新宮市で
蔵出しされた檜扇のほこりを払う巫女=4日、和歌山県新宮市で
 和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社(上野顯宮司)は4日、14日に営む「扇立祭(おうぎたてまつり)」に向け、神前に立てる「檜扇(ひおうぎ)」7握(あく)の蔵出しをし、巫女(みこ)が丁寧にほこりを払った。今年は4年ぶりにコロナ禍以前の通常規模で開くという。

 扇立祭は神前に立てた檜扇に神が降臨し、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を願う神事。

 速玉大社によると、大社には国宝などの檜扇11握が伝わっている。いずれも室町時代の作で、ヒノキの薄い板の木目の美しさを生かし、彩色や金箔(きんぱく)、銀箔(ぎんぱく)を施して花鳥風月を表現している。扇立祭で使う扇はそれらを模して1964年に作られたもので、高さ1・5メートル、幅1・65メートルの大きな扇1握を本殿前に、高さ0・8メートル、幅1・3メートルの扇6握を各社殿前に立てる。

 上野潤権宮司(43)は「皆さまの無病息災やご健康を祈って営むので、ぜひお越しいただければ」と話している。

 扇立祭は14日午後6時から神事を行い、三味線ユニットによる演奏や出店も予定している。檜扇開帳は午後8時まで。