和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月26日(火)

紀伊半島に12日昼ごろ接近 非常に強い台風19号北上

台風19号の進路予想図(11日午前9時現在、気象庁提供)
台風19号の進路予想図(11日午前9時現在、気象庁提供)
台風に備え、湾内に避難した漁船など(11日、白浜町の古賀浦で)
台風に備え、湾内に避難した漁船など(11日、白浜町の古賀浦で)
 大型で非常に強い台風19号は11日午前、東京都父島の西側の海上にあって、1時間におよそ25キロの速さで北上している。和歌山地方気象台は和歌山県への最接近を12日昼ごろと推測しており、大雨や暴風、高波に警戒するよう呼び掛けている。

 11日午前9時現在、中心気圧は925ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速70メートル。中心の東側370キロ以内と西側280キロ以内で風速25メートル以上の暴風、東側750キロ以内と西側650キロ以内で風速15メートル以上の強風が吹いている。

 台風は日本の南を北北西に進み、次第に進路を北東に変えて、非常に強い勢力を保ったまま、東日本に接近または上陸する見込み。

 台風接近に伴い、暖かく湿った空気が流れ込むため、和歌山県では、12日未明から大気の状態が非常に不安定となる見込み。12日、県南部の多い所では1時間に70ミリという非常に激しい雨が降る可能性がある。12日正午までに予想される24時間降水量は200ミリ、13日正午までの24時間降水量は100~200ミリ。

 12日は陸上で最大風速25メートル、海上では30メートルの非常に強い風が吹くとみられる。波も高くなり、12日はうねりを伴った10メートルの高波が押し寄せると予想されている。

交通網に影響

 台風19号の接近に伴い、県内の交通網に影響が出始めている。

 日本航空(JAL)は、12日の南紀白浜―羽田間の計6便を全て欠航することを決めた。JR西日本和歌山支社も、県内の12日始発から13日にかけて、特急や普通列車を計画運休する可能性があると発表した。

催し、中止や延期

 紀南で今週末に予定していたイベントや秋祭りも中止や延期が相次いでいる。

 12日に田辺市の紀南文化会館で予定されていた市民福祉映画会「あの日のオルガン」は来年1月25日に延期が決まった。

 白浜町の白浜会館で12、13日に予定している「子ども絵画展」は、12日午前の表彰式を中止。12日は午前8時の時点で暴風、大雨警報が出ていれば、終日中止。13日は警報が出ていても開催する。

 13日に予定していた白浜町の「南紀白浜しらら市」、田辺市龍神村の「どらごん縁日」はいずれも中止。

 秋祭りにも変更がある。13、14日の予定だった白浜町日置の日出神社の例祭は、19、20日に延期。12~14日にあるすさみ町周参見の周参見王子神社の例祭は規模を縮小。12日は中止し、13日は下地地区のみ、14日は下地、平松地区で開催する。上富田町市ノ瀬の春日神社と田辺市中辺路町栗栖川の杵荒神社でそれぞれ上演される奉納芝居は、12日の宵宮は中止で、13日の本宮のみとなる。