和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

命守る力を身に付けよう こども園で防災教室

非常用簡易トイレの使い方を学ぶ園児ら(和歌山県田辺市上屋敷2丁目で)=きっずBOSAIくらぶ提供
非常用簡易トイレの使い方を学ぶ園児ら(和歌山県田辺市上屋敷2丁目で)=きっずBOSAIくらぶ提供
 和歌山県田辺市上屋敷2丁目の幼保連携型認定こども園「NUKU森の丘こども園」(原口則子園長)はこのほど、NPO南紀こどもステーション「きっずBOSAIくらぶ」チームによる「防災教室」を開いた。園児らは丸まって落下物から頭と首を守る姿勢を取ったり、非常用簡易トイレの使い方を学んだりした。


 きっずBOSAIくらぶは、災害発生時に、子どもたちが自分自身で「命」を守ることができるよう、力を身に付けてもらうことを目的に活動している。これまで小学生を対象に開いてきており、園児対象の防災教室は初めて。

 NPOのスタッフらは、将来、大地震が起きる可能性が高いことを説明し「その時、水や電気はどうなるかな」と園児らに問いかけた。トイレの水も止まり流せなくなった時に、非常用簡易トイレがあれば助かることを紹介し、園児らはグループに分かれて使い方を確認した。

 次に、倒れる危険のある家具などのそばから離れ、逃げるのが先だと伝えた上で、頭と首を守るための「だんごむしのポーズ」、火事の時に煙を吸い込まないように低い姿勢で口を押さえる「アライグマのポーズ」などを紹介。ダンスなどを交えて園児らは楽しみながら防災の知識を深めていた。

 きっずBOSAIくらぶのスタッフ、鹿毛智子さん(64)は「幼いうちから『防災』を身近に感じることができれば、きっと、命を守る行動が当たり前にできる人になると思う」と話していた。