和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

跡地に児童公園整備 旧くしもとこども園、町が検討

施設を解体して児童公園を整備することを検討している旧くしもとこども園のさくら園舎(和歌山県串本町串本で)
施設を解体して児童公園を整備することを検討している旧くしもとこども園のさくら園舎(和歌山県串本町串本で)
 和歌山県串本町は20日の町議会3月定例会の一般質問で、同町串本にある旧くしもとこども園の施設を解体し、その跡地に児童公園を整備することを検討していると明らかにした。海に近い、武道館(串本町串本)などのそばにある公園の整備については計画を見直すという。

 くしもとこども園は巨大地震による津波被害を避けるため、町道サンゴ台中央線沿いの高台に移転し、今年1月に開園。旧くしもとこども園には元保育所の「さくら園舎」と元幼稚園の「つばき園舎」があり、つばき園舎はこの春から串本小学校の学童保育施設として利用される。

 一般質問では、五十川清紀議員(無)の質問に対し、河合美穂こども未来課長が「武道館横の公園のリニューアルを計画しているが、津波のことを考え、旧くしもとこども園のさくら園舎を解体して跡地に児童公園を建設する方向で検討している。すぐに高台に避難できるし、地域の子どもたちが自分たちですぐに行くこともできる。駐車場を確保するスペースもある」と答弁した。

 一方、老朽化した遊具やトイレを新設するなど、全体の整備に取り組むとしていた武道館そばの公園については、浅利淳建設課長が「危険な遊具を2機撤去して更新の整備計画を持っていたが、さくら園舎での整備がより有効的であると計画を移行している。こちらは樹木を撤去し、トイレを一部改修しておおむね芝だけの広場にし、日陰づくりのためのあずまやの設置などを検討していきたい」などと述べた。

 この日の一般質問ではこの他、同性カップルなどを婚姻に相当する関係と証明する「パートナーシップ制度」の導入について、平井治司副町長が「全国的にも導入されている。町民に理解してもらって、どんな制度がいいか前向きに考えていきたい」と述べた。仲江孝丸議員(共産)の質問に答えた。

 また、角寛議員(無)が町内事業者を対象にした町独自の資金繰り支援制度の創設について町の考えをただしたのに対し、島野淳産業課長が「信用保証料への補助制度を考えている。起業される方や新規融資を受けられる方などに適した内容にすることで商工発展を推進したい」と説明。田嶋勝正町長も「コロナ禍が明けて、これから盛り上げようという時期。町としてもできるだけの制度を作れたら」などと述べた。