和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

センダンの実ぱくり ヒヨドリの群れ飛来

センダンの実を食べるヒヨドリ(上富田町市ノ瀬で)
センダンの実を食べるヒヨドリ(上富田町市ノ瀬で)
 富田川の河川敷に生えるセンダンなどに、ヒヨドリの群れが飛来、熟した実をぱくりとのみ込む姿が見られる。日本野鳥の会県支部会員は「この季節、北の方から移動してきた群れも多く、市街地近くにある実のなる木に集まっている」と話している。

 ヒヨドリは全長約28センチで羽を広げると40センチほどになる。山間から市街地までさまざまな環境で見られる留鳥。全体的に灰色をしているが、腹部は白色と灰色のまだら模様、耳の周りが茶色になっている。

 上富田町市ノ瀬の富田川河川敷にある数本のセンダンには、数十羽のヒヨドリが群がっている。和名の由来にもなった「ヒィーヨ、ヒィーヨ」という鳴き声を響かせ、辺りを警戒しながらおいしそうな実を探す。実はそのままのみ込む。

 雑食性だが冬場は柔らかい木の実を好み、センダンのほか、ピラカンサやクロガネモチなどを食べる。ツバキの蜜を吸う姿も見られる。有害鳥獣の対象になることもあるが、これらの行為が花の受粉や種子の散布に貢献しているという。