3Dプリンターで土木構造物 串本で試作見学会
紀南河川国道事務所(和歌山県田辺市)と県建設業協会(和歌山市)は16日、人手不足が叫ばれる建設業で活用が注目されている建設用3Dプリンターの試作見学会を、和歌山県串本町二色の旧錦富小学校で開いた。建設業や教育関係者ら約100人が見守る中、高速道路「すさみ串本道路」の工事で使うための土木構造物を製作。土木工事では県内初の取り組みという。
紀南河川国道事務所によると、建設業の就業者は2020年現在で55歳以上が36%、29歳以下が12%。全産業(55歳以上31%、29歳以下16・6%)と比べて高齢化が進んでおり、慢性的な人手不足も続いているという。
同事務所や建設用3Dプリンターの研究や開発、販売を手がける会社「Polyuse(ポリウス)」(東京都)によると、この機械は1辺約3メートルの箱形をしており、3次元形状のデジタルデータを使い、ノズルから特殊なモルタルを少しずつ出して積み上げていくことで立体的な構造物を成形することができる。活用することで型枠が要らなくなって効率が高まり、これまでは難しかった複雑な形状でも製作が可能といったメリットがある。
この日は「すさみ串本道路」で整備する橋梁(きょうりょう)の工事で、基礎部分の排水に使うための「集水桝」(直径62センチ、高さ30センチ)の製作を実演した。参加者が見守る中、30分ほどで形が出来上がった他、事前に製作しておいた「もたれ式擁壁」という土木構造物も見学。参加した建設会社の現場責任者の男性(47)は「コスト面と比較しながらだが、現場の人間としては3Dプリンターを使うことで作業にかかる日数や人を削減できるというのは、大きなメリットで魅力を感じる」と話した。
紀南河川国道事務所の本田明副所長は「工期短縮や省人化の部分で大きく期待できる技術であり、今後とも注目していきたい」と話していた。
また、県建設業協会ではこの日、子どもたちに新しい技術を知ってもらいたいと「地域ふれあいイベント」を開催。建設用3Dプリンターを使って「インフラDX」という文字があしらわれた「みんなのベンチ」(長さ2・2メートル、高さ45センチ、奥行40センチ)を製作する様子を、旧錦富小学校にある学童保育に通っている子どもらが見学した。
子どもたちはノズルから特殊なモルタルが出て積み重なっていく様子を「ソフトクリームが出ているみたい」などと興味深げに観察し、最後に色とりどりのおはじきをくっつけてベンチを飾っていた。
紀南河川国道事務所によると、建設業の就業者は2020年現在で55歳以上が36%、29歳以下が12%。全産業(55歳以上31%、29歳以下16・6%)と比べて高齢化が進んでおり、慢性的な人手不足も続いているという。
同事務所や建設用3Dプリンターの研究や開発、販売を手がける会社「Polyuse(ポリウス)」(東京都)によると、この機械は1辺約3メートルの箱形をしており、3次元形状のデジタルデータを使い、ノズルから特殊なモルタルを少しずつ出して積み上げていくことで立体的な構造物を成形することができる。活用することで型枠が要らなくなって効率が高まり、これまでは難しかった複雑な形状でも製作が可能といったメリットがある。
この日は「すさみ串本道路」で整備する橋梁(きょうりょう)の工事で、基礎部分の排水に使うための「集水桝」(直径62センチ、高さ30センチ)の製作を実演した。参加者が見守る中、30分ほどで形が出来上がった他、事前に製作しておいた「もたれ式擁壁」という土木構造物も見学。参加した建設会社の現場責任者の男性(47)は「コスト面と比較しながらだが、現場の人間としては3Dプリンターを使うことで作業にかかる日数や人を削減できるというのは、大きなメリットで魅力を感じる」と話した。
紀南河川国道事務所の本田明副所長は「工期短縮や省人化の部分で大きく期待できる技術であり、今後とも注目していきたい」と話していた。
また、県建設業協会ではこの日、子どもたちに新しい技術を知ってもらいたいと「地域ふれあいイベント」を開催。建設用3Dプリンターを使って「インフラDX」という文字があしらわれた「みんなのベンチ」(長さ2・2メートル、高さ45センチ、奥行40センチ)を製作する様子を、旧錦富小学校にある学童保育に通っている子どもらが見学した。
子どもたちはノズルから特殊なモルタルが出て積み重なっていく様子を「ソフトクリームが出ているみたい」などと興味深げに観察し、最後に色とりどりのおはじきをくっつけてベンチを飾っていた。