和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月16日(土)

ANA客室乗務員が県職員に 兼業で和歌山の魅力発信

下宏副知事(左)から辞令書を受け取るANAの客室乗務員石澤藍さん=和歌山県庁で
下宏副知事(左)から辞令書を受け取るANAの客室乗務員石澤藍さん=和歌山県庁で
 和歌山県は1日、全日本空輸(ANA)の客室乗務員の2人を会計年度任用職員(非常勤職員)として採用した。2人とも県内に移住し、県の魅力を発信する業務と、客室乗務員の仕事をする。週に2日、県で働くという。来年3月末まで。

 同社は、コロナ禍による旅客需要の減少の影響もあり、多様な働き方を推進し、鳥取県庁など全国で約20人が兼業している。和歌山県も客室乗務員の知見を、県の魅力発信業務に生かしてもらおうと打診していた。県が企業に兼業の受け入れを提案したのは初めて。

 県庁であった辞令交付式には、羽田空港を拠点に国内線、国際線の客室乗務員を務めてきた石澤藍さん(28)が出席。石澤さんは環境生活総務課のジオパーク室に配属される。

 下宏副知事が辞令書を手渡し「南紀熊野ジオパークの情報発信をしていただく。役所の職員と違う目で見てもらうのも大事なので頑張ってほしい」と激励し、石澤さんは「限られた時間だが、和歌山の魅力を精いっぱい学び、これまでの経験を生かし、情報発信に貢献していきたい」と応えた。

 もう1人は企業振興課に配属され、地場産業製品の情報発信などに従事する。