和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

ボランティアがお手伝い 古座川町でユズの収穫最盛期

垣内寿輝さん(右)と一緒にユズを収穫するボランティア=和歌山県古座川町平井で
垣内寿輝さん(右)と一緒にユズを収穫するボランティア=和歌山県古座川町平井で
 和歌山県古座川町で特産かんきつ「ユズ」の収穫が最盛期を迎え、高齢化する生産者を支援して農地を守りたいと、同町平井にある農事組合法人「古座川ゆず平井の里」(宇田篤弘代表理事)が受け入れ窓口になっている収穫ボランティアが始まった。初日の6日には30人余りが参加し、生産者と交流をしながら収穫に取り組んだ。

 平井の里によると、収穫ボランティアは例年延べ50人ほどが参加している。ただ、高齢化がさらに進んでいることから支援の輪を広げたいと考えており、平井の里では今年初めて顧客へのダイレクトメールで収穫体験を募集。7日に家族連れら7人が参加したという。

 初日に参加した県職員互助会東牟婁支会では「コロナ禍で遠方からボランティアが来られなくなっており、近くの自分たちで支援に行こう」と、昨年から参加。今年は27人が訪れ、4カ所に分かれてユズの収穫作業を手伝った。

 平井にある垣内寿輝さん(85)の畑では、とげに気を付けることなど注意点を教わった上でさっそく作業。参加者は黄色く色づいた果実を、はさみを使って一つ一つ丁寧に収穫した。

 東牟婁振興局総務県民課の清水直希さん(31)は「ユズにはとげもあるので収穫は大変。1日だけだが、生産者のお役に立てると思うとやりがいはある。今後も続けていきたい」と笑顔。垣内さんは「先祖からもらった土地を荒らさないようにとの思いで栽培を続けている。ボランティアは本当にありがたい」と話していた。