和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

7月中旬までに半数以上確保 12歳以上のコロナワクチン

12歳以上の和歌山県民に占めるワクチン確保率
12歳以上の和歌山県民に占めるワクチン確保率
 和歌山県は16日、国から配分される新型コロナウイルスワクチンについて、7月中旬までに、12歳以上の県民(約87万人)の53・5%が2回接種できる分が確保されることになったと発表した。

 高齢者分などを含め、6月最終週までに728箱(1箱1170回分)が配分されることになっていたが、新たに7月5日と12日の週に82箱の配分が決まった。

 印南町以南に新たに配分されるのは18箱。このうち、古座川、太地、北山の町村は、すでに希望者が接種できる量が確保されているとして、新たな要望はなかったという。

■2回完了、全国最高19% 高齢者接種

 県内で、2回の接種を完了した高齢者の割合は、14日時点で19・13%(全国6・91%)となり、都道府県で最高となった。山口県16・07%、鳥取県14・24%などと続いている。

 1回目の接種をした高齢者は46・56%(全国35・32%)と全国平均を上回り、佐賀県52・88%、岡山県48・81%などに続く全国6番目となっている。

 1回目の接種率はしばらく、和歌山県の全国最高が続いていた。このことについて仁坂吉伸知事は16日の県議会一般質問で「和歌山県が一時、全国トップとして話題になり、他県や国を刺激して全国的に接種のスピードアップに貢献したという自負がある」と述べた。

■県庁でも職域接種検討 紀北の9千人

 仁坂知事は職域接種について、県庁での実施を検討していることを明らかにした。

 県によると、医療従事者の確保が課題だが、知事部局のほか県警、警察署、県教育委員会、県立学校など紀北地域の教職員や警察官約9千人を対象とし、7月中旬に県庁本庁を会場に実施を検討しているという。

 仁坂知事は「職域接種の実施を、できるだけ多くの所に継続的に働き掛けている。この際、県庁でも自らやって、市町村での混雑を緩和して、全体的に接種が早く終わるようにしようと検討している」と話した。

 県によると、職域接種は16日午前までに、県内6団体(計約2万人)が申請しているという。