和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

田辺管内「急増」段階 新型コロナ

 和歌山県は16日、県内で新たに33人が新型コロナウイルスに感染したことが分かったと発表した。田辺保健所管内は2日続けて6人を確認するなど増加傾向にあり、直近1週間の人口10万人当たり感染者数は17・3人となった。政府の分科会が示す「ステージ3」(感染急増段階)の基準15人を上回っている。

 県内の直近1週間の人口10万人当たり感染者数も、21・8人と「ステージ3」の基準を超えている。また、保健所管内別で最も高い和歌山市は34・6人で「ステージ4」(感染爆発段階)の基準25人を大きく上回っている。

 入院者は272人で、3日連続過去最多を更新した。確保している病床数365床に占める使用率は74・5%となっている。

 新規感染者の保健所管内別は田辺6人のほか、和歌山市15人、岩出と湯浅が3人ずつ、御坊と橋本が2人ずつ、県外が2人。

 田辺保健所管内在住者のうち、40代無職男性は重症。発症前に大阪を訪れており、そこで感染したとみられるという。

 60代会社員男性も訪問していた大阪での感染が考えられるという。同僚の60代男性の感染も分かった。さらに、40代パート職員女性も大阪での感染が疑われるといい、その同居家族の女子高校生も感染した。60代パート職員男性の感染経路は不明。5人は症状が安定しているか無症状という。

 和歌山市では同じ中学校の運動部の女子3人の感染も判明し、生徒9人を検査する。クラスター(感染者集団)に認定されている岩出市のサービス付き高齢者向け住宅「バナナホーム金池」では、入所する80代女性の感染が分かり、クラスターは13人になった。

 感染者の累計は1699人で、重症者は37人と依然多い。すでに感染が発表されている人のうち、新たに20人が変異株によるものと分かった。変異株感染者は226人になった。