和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年06月13日(日)

任期後も白浜町市鹿野で茶業 鹿児島出身の協力隊員

市鹿野地区で就農することを井澗誠町長(右)に伝える福永光展さん=和歌山県白浜町役場で
市鹿野地区で就農することを井澗誠町長(右)に伝える福永光展さん=和歌山県白浜町役場で
 和歌山県白浜町の地域おこし協力隊員として市鹿野地区で川添茶の生産に取り組む福永光展さん(28)が、隊員としての任期となる3月末以降も地区に住み、就農する。福永さんは「生産や加工だけでなく、販売のことも考えていきたい」と話している。

 鹿児島県出身で実家が茶農家の福永さんは2018年4月から市鹿野に住み、茶業に携わってきた。受け持つ農地は、1年目は20アールだったが、高齢になった住民から引き継ぐこともあり、いまでは80アールに広がっている。地域への移住は、隊員として赴任した時から考えていたという。

 耕作放棄地では景観植物を育てるほか、地域の祭りに参加したり、町消防団に加入したりして地域に溶け込んできた。地元の住民宅へ食事に誘われることも多く「皆さんから大切にしてもらって、本当にありがたい」と話す。

 4月以降は就農し、茶だけでなくコメやジネンジョの栽培も手掛けるという。

 町によると、地域おこし協力隊員が任期後も町内に暮らすのは福永さんが初めて。任期後の起業を支援するため、町は補助金を出す。21年度当初予算案に100万円を計上している。

 福永さんはこのほど、町役場を訪れ、井澗誠町長に任期を終えて就農することを報告した。井澗町長は「いろんなことを学ばれたと思う。不安はあると思うが、頑張ってほしい」とエールを送った。