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2024年12月16日(月)

和歌山県でワクチン接種開始 新型コロナ、医療従事者ら向け

新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける日本赤十字社和歌山医療センターの平岡真寛院長(左)=8日、和歌山市で
新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける日本赤十字社和歌山医療センターの平岡真寛院長(左)=8日、和歌山市で
 和歌山県内で8日、医療従事者ら向けに新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。和歌山市の日本赤十字社和歌山医療センターでは同日午前、平岡真寛院長ら10人が接種を受け「痛みが少なかった」などの声が聞かれた。

 県によると、県内の医療従事者ら3万7千人が接種を希望。ワクチンは3900回分が6日、県内11病院に到着。8日には日赤和歌山医療センターを含む6病院が接種を開始し、残り5病院も今週中に始める予定。また、今週末ごろに別の11病院に3900回分が届くという。

 センターに今回到着したワクチンは975回分。職員約2千人のうち、約9割が接種を希望しており、その約半数分に当たるという。初日の8日には職員210人に接種。感染症に携わる医師や看護師、患者に接する機会の多い職員を優先した。

 センター内で最初に接種を受けた平岡院長は「いままでいくつかのワクチン接種を経験しているが、痛みが少ない。発症や重症化のリスクを下げるというデータがあり、有効性は明らかだと思う。社会全体に影響しているコロナ克服の大きな決め手になる」と話した。

 30代理学療法士男性も「インフルエンザのワクチンより痛みが少ない。患者と密接になる仕事をしているので、院内感染の発生を招かないか不安に思っていた。優先的に接種させていただいたので、地域の皆さんに還元できるように仕事を頑張りたい」と話した。

 国は医療従事者らの優先接種分を5月上旬までに全国に配送完了したいとしている。