白干し梅が近年最高値 不作影響、収穫安定が課題
梅の主力品種「南高」を塩漬けした「白干し梅」が今年、青梅と同様、近年で一番の高い価格で取引されている。梅が近年にない不作だったのが要因で、下等級品も昨年に続き高値となっている。農家にとっては収穫量が少ないため喜べる状況ではなく、業界からは収穫量の安定が求められている。
白干し梅は1次加工の梅干しで、農家の大半が作っており、それを梅加工業者が購入し、調味漬けの2次加工をしている。今年も8月中旬から取引が始まり、9月以降に活発になった。
和歌山県田辺市内の加工業者によると、今年の白干し梅の平均価格(2Lサイズ以上の10キロ入り、税別)は、高品質であるA級が1万円で、昨年より2千円高く、近年の最高値だった2017年(9千円)を上回っている。品質が落ちるB級は8千円、C級は7500円、それ以下の外品は7千円。下等級品が顕著に高くなったのは昨年からだが、いずれも昨年より500円高くなっている。加工業者は「外品の価格が、豊作で安くなった年のA級よりも高い」と驚く。
青梅も近年では最高値だった。JA紀南を通じて出荷された市場での平均価格は、近年の高値だった12年より3割以上高くなった。
青梅も白干し梅も、高値の要因は梅の不作。JA紀南がまとめた今季の梅の収穫状況によると、収穫量は平年の6割強にとどまっており、大きく響いた。
白干し梅の下等級品が2年連続で高くなったことについて、市内の加工業者は「一般消費で需要があるクラスの梅干しを一定の価格にすることで、農家の収入を安定させようという思いが反映されているのでは」とみている。
しかし、梅干しの売れ行きは近年、メディアでの紹介をきっかけに伸びた18年をピークに、ここ2年は連続して減少している。
JA紀南梅干分科会の田中淳之会長(54)=田辺市上三栖=は「価格が高いとはいえ、不作によってほとんどの農家は収入が平年よりも悪い。やはり、収穫量も販売量も安定した状況がよい。農家も努力しなければならない」という。他の梅業界関係者も「梅の販売強化はもちろんだが、まずは収穫量を安定させることが必要。温度の管理は難しいが、水の管理はできる。かん水に努力し、できるだけ不作にならないようにする必要がある」と話している。
白干し梅は1次加工の梅干しで、農家の大半が作っており、それを梅加工業者が購入し、調味漬けの2次加工をしている。今年も8月中旬から取引が始まり、9月以降に活発になった。
和歌山県田辺市内の加工業者によると、今年の白干し梅の平均価格(2Lサイズ以上の10キロ入り、税別)は、高品質であるA級が1万円で、昨年より2千円高く、近年の最高値だった2017年(9千円)を上回っている。品質が落ちるB級は8千円、C級は7500円、それ以下の外品は7千円。下等級品が顕著に高くなったのは昨年からだが、いずれも昨年より500円高くなっている。加工業者は「外品の価格が、豊作で安くなった年のA級よりも高い」と驚く。
青梅も近年では最高値だった。JA紀南を通じて出荷された市場での平均価格は、近年の高値だった12年より3割以上高くなった。
青梅も白干し梅も、高値の要因は梅の不作。JA紀南がまとめた今季の梅の収穫状況によると、収穫量は平年の6割強にとどまっており、大きく響いた。
白干し梅の下等級品が2年連続で高くなったことについて、市内の加工業者は「一般消費で需要があるクラスの梅干しを一定の価格にすることで、農家の収入を安定させようという思いが反映されているのでは」とみている。
しかし、梅干しの売れ行きは近年、メディアでの紹介をきっかけに伸びた18年をピークに、ここ2年は連続して減少している。
JA紀南梅干分科会の田中淳之会長(54)=田辺市上三栖=は「価格が高いとはいえ、不作によってほとんどの農家は収入が平年よりも悪い。やはり、収穫量も販売量も安定した状況がよい。農家も努力しなければならない」という。他の梅業界関係者も「梅の販売強化はもちろんだが、まずは収穫量を安定させることが必要。温度の管理は難しいが、水の管理はできる。かん水に努力し、できるだけ不作にならないようにする必要がある」と話している。