南高梅不作、収穫量が過去10年最少 JA紀南平年比6割強
和歌山県のJA紀南がまとめた今季の梅の収穫状況によると、主力品種の「南高梅」は8月中旬での推計で、平年の6割強に当たる1万3831トンとなり、過去10年間で最少だった。この影響で価格は高騰。JAを通じて出荷した全国市場での青梅の価格は、1キロ当たり平均で682円となり、過去10年間で最高だった。
指導部によると、今季の収穫量は、過去10年間の平均と比べると62%しかなく、これまで最少だった2012年(1万6856トン)よりも2割近く少ない。最も多かった13年(3万57トン)の半分以下になっている。
「古城」は、それよりも大幅に不作で、平年の3割弱の172トン。小梅も平年の4割を少し超えた程度の341トンと低調だった。いずれも南高同様に過去10年間で最少だった。
不作の要因は、暖冬で開花が早くなり花が不完全だったことに加え、受粉を助けるミツバチなどの虫の活動期間が短かったことから、着果量が少なく、実太りも悪かったからだとされる。
JA紀南管内の田辺・西牟婁で梅を栽培する農家は2337戸あり、栽培面積は計2225ヘクタール。収穫は小梅と古城が5月中旬から開始。南高は青梅が下旬から、梅干し加工用の熟した梅は6月10日ごろから始まった。下旬にはほぼ終了した。
■価格は近年で最高
収穫量が少なかったことで、青梅の全国市場への出荷量も少なかった。販売部のまとめでは、過去10年間で初めて2千トンを割り、1536トンにとどまった。
過去10年間のこれまでで最少だった17年(2242トン)の7割弱しかなく、これにより価格(1キロ当たりの平均)は、過去10年間で最高値だった12年の532円よりも150円高く、最低だった14年(324円)の2倍を超えている。ただ三十数年前に千円まで高騰したことがあったという。
販売部は「今季は収穫量が少なく、早い時期から量販店や生活協同組合などが青梅を確保する動きが活発だった」と話す。
南高だけでなく、古城や小梅も高値。古城は796円で、過去10年間のこれまでで最高値だった12年(635円)より161円高かった。小梅は711円で、12年(666円)より45円高かった。
JA紀南梅部会長の瀧川裕司さん(田辺市下三栖)は「高値はありがたいが、収穫量の減少を補うまでは至っていない。とはいえ、日本一の産地として市場や加工業者、消費者には迷惑をかけた。今後、安定して生産できるよう努めていきたい」と話している。
指導部によると、今季の収穫量は、過去10年間の平均と比べると62%しかなく、これまで最少だった2012年(1万6856トン)よりも2割近く少ない。最も多かった13年(3万57トン)の半分以下になっている。
「古城」は、それよりも大幅に不作で、平年の3割弱の172トン。小梅も平年の4割を少し超えた程度の341トンと低調だった。いずれも南高同様に過去10年間で最少だった。
不作の要因は、暖冬で開花が早くなり花が不完全だったことに加え、受粉を助けるミツバチなどの虫の活動期間が短かったことから、着果量が少なく、実太りも悪かったからだとされる。
JA紀南管内の田辺・西牟婁で梅を栽培する農家は2337戸あり、栽培面積は計2225ヘクタール。収穫は小梅と古城が5月中旬から開始。南高は青梅が下旬から、梅干し加工用の熟した梅は6月10日ごろから始まった。下旬にはほぼ終了した。
■価格は近年で最高
収穫量が少なかったことで、青梅の全国市場への出荷量も少なかった。販売部のまとめでは、過去10年間で初めて2千トンを割り、1536トンにとどまった。
過去10年間のこれまでで最少だった17年(2242トン)の7割弱しかなく、これにより価格(1キロ当たりの平均)は、過去10年間で最高値だった12年の532円よりも150円高く、最低だった14年(324円)の2倍を超えている。ただ三十数年前に千円まで高騰したことがあったという。
販売部は「今季は収穫量が少なく、早い時期から量販店や生活協同組合などが青梅を確保する動きが活発だった」と話す。
南高だけでなく、古城や小梅も高値。古城は796円で、過去10年間のこれまでで最高値だった12年(635円)より161円高かった。小梅は711円で、12年(666円)より45円高かった。
JA紀南梅部会長の瀧川裕司さん(田辺市下三栖)は「高値はありがたいが、収穫量の減少を補うまでは至っていない。とはいえ、日本一の産地として市場や加工業者、消費者には迷惑をかけた。今後、安定して生産できるよう努めていきたい」と話している。