和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

「JA紀南」3月で幕 4月から「紀南地域本部」、和歌山県内一つに合併

4月から「JAわかやま紀南地域本部」になるJA紀南本所(和歌山県田辺市朝日ケ丘で)
4月から「JAわかやま紀南地域本部」になるJA紀南本所(和歌山県田辺市朝日ケ丘で)
広報誌「Kinan」のこれまでに発行した号を見る担当職員
広報誌「Kinan」のこれまでに発行した号を見る担当職員
 和歌山県内八つのJAは合併し、4月1日に新たに「和歌山県農業協同組合(JAわかやま)」(本店・和歌山市)になる。紀南地方をエリアにしてきたJA紀南(本所・田辺市)は今月末で幕を閉じ、「JAわかやま紀南地域本部」としてスタートする。


 合併後は、現在のJA単位の県内8地域に地域本部を設置する。最高の意思決定機関として総代会を置き、4月以降に総代選出の手続きをし、新JAの総代を決める。理事会へは、紀南からは地域本部長、地域選出の理事と監事の計7人が出席する。

 紀南地域本部では、現行の10部17課が7部(購買、加工、販売、営農、共済、金融、総務)12課に再編される。今ある支所の廃止や統合はないが、支所は支店に名称変更する。組合員の声を吸い上げるため、新たに「地域運営委員会」も設置する。

 生産物の販売に関しては、当面は地域本部単位で行っていく方針で、例えばミカンの「天」や「木熟201」といったブランド名も継続する。出荷用段ボール箱などの販売資材の移行期間は1年間設けられ、4月以降、順次新しい資材に切り替え、来年4月から新資材に切り替えられる。肥料や農薬は基本的には県内統一価格になるという。

 JA紀南は2003年に串本町エリアも含む田辺・西牟婁の9JAが合併して現在の形になった。2月末現在の組合員数は5万3119(正8734、准4万4385)人。

■広報誌「Kinan」納刊

 JA紀南の広報誌「Kinan」は今月配布の264号で納刊となる。現JAとなった03年4月以来、毎月発行してきた。

 内容は、JAの取り組みや地域農業の話題、部会や青年部、女性会といった組合組織の活動など。納刊号では「農を耕し、地域を起こす」人を紹介するシリーズ「あぐりびと」や、新JAに期待する組織役員の声、ニュース、「ふれあい広場」などを掲載している。

 4月以降は、新JAの広報誌「紀のわ」が発行。各地域本部のページがあり、そこで地域のことを取り上げる方針。

 計15年間、広報誌作りに関わった、経営企画部長代理の竹内一寿さん(49)は「JAは組合員のための組織なので、組合員に役立つ情報をどんどん出そうと、できるだけ丁寧に取材をし、情報量を多くと意識してきた。親しみを持ってもらえるよう、さまざまな人に登場してもらうことも心掛けてきた」と振り返る。

 新JAの広報誌については「これまでに比べると、どうしても地元の情報量は減るかもしれないが、地域のページを大切にしていければ」と語る。

 納刊号の「合併を目前にして」と題した文中、山本治夫組合長は「規模が大きくなって組織は残ったが、中身がなくなったとならないよう、組合員、職員、役員総力を挙げて活動方策を考えなければなりません」「『合併して良かったなあ』。組合員、地域の人々、職員の声が聞こえたら最高です」とつづっている。

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