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無料接種の期限迫る 子宮頸がんワクチン、9月末までに初回を

子宮頸がん予防 HPVワクチン キャッチアップ接種
子宮頸がん予防 HPVワクチン キャッチアップ接種
 若い女性に多い「子宮頸(けい)がん」。その原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンについて、国が積極的な勧奨を中止していたため打つ機会を逃した世代への無料の「キャッチアップ接種」が、本年度で終わる。全3回の接種を済ませるには初回を9月末までに打つ必要があり、国や自治体が早めの接種を呼びかけている。


 厚生労働省によると、HPVは、性的接触のある女性であれば50%以上が一生に一度は感染するとされる。感染してもほとんどの人はウイルスが自然に消えるが、一部の人でがんになってしまう場合がある。

 国内では年間約1万1千人が子宮頸がんにかかり、約2900人が亡くなっている。

 ワクチンは2013年4月、原則無料で受けられる定期接種(対象は小学6年~高校1年)となった。しかし、接種後に全身の痛みなどの報告が相次いだことから、同6月から接種の積極的な呼びかけが中止された。

 その後、ワクチンの安全性について特段の懸念が認められないこと、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、22年4月に呼びかけを再開。同時に、接種機会を逃した世代への救済措置としてキャッチアップ接種が始まった。

 キャッチアップ接種の対象は、1997年4月2日~2008年4月1日に生まれた女性。全額公費負担で接種することができる。

 和歌山県田辺市の対象者は2833人(7月末現在)。しかし、22年度の開始以降、今年7月末までに接種した人は320人にとどまっているという。

 キャッチアップ接種の対象者は、来年4月以降は自己負担となる。ワクチンは3種類あるが、最も効果が高いとされる9価ワクチンの場合、全3回で約10万円の費用がかかるという。

 市健康増進課の担当者は「子宮頸がんは、ワクチンで予防できる病気。希望する人は早めの接種を検討してほしい」と呼びかけている。

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