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ハワイ県人会が22年ぶり復活、和歌山

岸本周平知事に「ハワイ県人会」の復活を報告する堀口真平さん(13日、和歌山県庁で)
岸本周平知事に「ハワイ県人会」の復活を報告する堀口真平さん(13日、和歌山県庁で)
 かつて米・ハワイ州にあり、22年前に解散した「ハワイ県人会」が13日、復活した。和歌山県串本町潮岬出身でハワイ州ホノルル市に在住するプロサーファー堀口真平さん(41)が会長に就任。現在の会員は7人だが、和歌山とハワイの友好関係を深めるために活動の幅を広げていくという。

■会長に串本出身、堀口さん

 ハワイには1885(明治18)年、県内22人を含む953人が日本最初の公的移民として渡った。県内は串本町田並からが多かったという。県人会は1925(大正14)年に設立したが、世代が交代するにつれ、子孫の和歌山とのつながりが薄れていき、2002年に解散した。

 一方、県は19年から、世界中の県人会会員らが県内で集う「県人会世界大会」を開催する中、3年後に予定する第3回大会に向け、ハワイ県人会を復活させられないかと取り組みを進めてきた。堀口さんは県サーフィン連盟の梅本利樹会長らの働きかけを受け、会長を引き受けた。

 会員はまだ少ないが、今後新たな移住者や2世、3世らに声をかけていく。また、SNSなどで情報を発信し「新しい形の県人会」として、和歌山にルーツはないが関心があるという人にも広く参加を呼びかける。

 堀口さんと梅本さんは13日、岸本周平知事を訪ね、県人会の復活を報告した。堀口さんらは、和歌山とハワイは移民を通じて「ケンケン漁」などさまざまな技術の交流があったほか、サーフィンの適地があるなど共通点があると説明。そこで、白浜町の白良浜とワイキキビーチの友好姉妹浜提携だけでなく、県とハワイ州の友好関係を締結できないか提案した。岸本知事は、米国との交流の強化を検討していたといい「県としても考えたい」と前向きに回答した。

 堀口さんは「県人会を一つの土台に、ハワイと和歌山県が互いに役に立てる関係を築き上げられるのではないか。和歌山とハワイの架け橋になれたらうれしい」と話した。

 堀口さんは日本を代表するプロサーファー。同じくプロサーファーの父・鉉気さんと一緒にハワイを訪問していたが、12年ほど前に移住。サーフィン教室を運営するなどしている。たびたび帰国し、国内でも海の安全講習やサーフィン体験の指導などをしている。県サーフィン連盟理事、串本ふるさと大使も務める。

 一方、串本町から多くの移民があったオーストラリア・木曜島でも昨年、県人会が設立した。同県人会のロンザ芝崎会長は堀口さんの親戚に当たるという。

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