甲子園で響け!「田辺が大将」 センバツに向け応援団の練習に熱、和歌山
第96回選抜高校野球大会の開幕が18日に迫り、21世紀枠で出場する田辺(和歌山県)を甲子園で応援しようと、田辺高校応援団の練習が大詰めを迎えている。部員は1、2年生の女子26人。田辺を勝利に導くために、名物「田辺が大将」を披露して球場を盛り上げる。
田辺は初日の開会式の後、午後1時からの第2試合で星稜(石川県)と対戦する。当日は田辺中学校と田辺高校の全校生徒(1、2年生計約800人)が応援する。ブラスバンドは田辺中・高の吹奏楽部のほか、市内の高雄中、明洋中、東陽中の吹奏楽部が参加する。応援バスが出て、一般も含めて最大で3千人規模の応援になる。
応援団は、甲子園で「田辺が大将」「田辺が一番」など5曲を披露する。他にもさまざまな応援曲があるが、市民や生徒らも一緒になって声を出しやすい曲を選んだという。
団長を務める池田真央さん(2年)は、甲子園で学ランを着て「フレー、フレー」とエールを送る。学ランを着るのは池田さん1人で、残りの団員でチアリーダーをつくる。
池田さんはもともとチアリーダー志望だったが「甲子園の大きな舞台でエールを切りたい」と、大役を買って出た。「大変光栄なこと。まずは甲子園に連れていってくれた野球部に感謝の気持ち。優勝を願って生徒全員で精いっぱいのエールを送りたい」と話す。
同市学園の田辺高校グラウンドでは、太鼓をたたく他の部の生徒や卒業した3年生の元応援団員らも加わって練習が本格化している。チアの踊りに細かく指示を出すのは、チア長の細川さくらさん(2年)。「甲子園ではとにかく大きな声を出し、笑顔で、強豪校に負けない応援をしたい」と意気込む。
田辺が初戦で当たる星稜は、昨秋の明治神宮大会を制した日本一のチーム。初戦を突破するには応援の力も重要になるが、夏の和歌山大会などで田辺の応援団が掲げる「田辺が大将」のパネルは、甲子園では規定で使用できないという。
応援団の外部コーチを務めるOBの和田真吾さん(51)は「従来の応援はできないので、一般の人たちをどれだけ巻き込んで応援できるかにかかっている」と話す。
15日には、全校生徒がグラウンドに出て「田辺が大将」などのかけ声を合わせる練習をする。応援団の葺石浩恭顧問(44)は「学校の生徒が加わって夏とは違う応援になる。選手が力を出せるように、力を合わせて応援したい」と話している。
■団のOBもエール
「田辺が大将」を考案したのは、田辺高応援団OBの杉原康司さん(74)。1977年、フォークバンド「海援隊」の武田鉄矢さんがテレビで「あんたが大将」を歌っているのを見て思いついたという。
田辺高に応援団ができたのは、杉原さんが1年生の時の62年。3年生の時、夏の高校野球和歌山大会で懸命に応援し、田辺が0―8から終盤に逆転した試合があり「応援の力は大きい」と感じた。大学でも応援団に入り、帰郷して家業を継いだ後も田辺高の応援団に関わり続けている。
杉原さんによると、田辺の野球部は「逆転の田辺」とか「夏に強い」などといわれた。杉原さんは「野球部が強くなかったら『田辺が大将』もこれほど有名になっていない。応援の力で勝利をもぎ取るのが応援団の魅力。現役世代も頑張ってほしい」とエールを送っている。
田辺は初日の開会式の後、午後1時からの第2試合で星稜(石川県)と対戦する。当日は田辺中学校と田辺高校の全校生徒(1、2年生計約800人)が応援する。ブラスバンドは田辺中・高の吹奏楽部のほか、市内の高雄中、明洋中、東陽中の吹奏楽部が参加する。応援バスが出て、一般も含めて最大で3千人規模の応援になる。
応援団は、甲子園で「田辺が大将」「田辺が一番」など5曲を披露する。他にもさまざまな応援曲があるが、市民や生徒らも一緒になって声を出しやすい曲を選んだという。
団長を務める池田真央さん(2年)は、甲子園で学ランを着て「フレー、フレー」とエールを送る。学ランを着るのは池田さん1人で、残りの団員でチアリーダーをつくる。
池田さんはもともとチアリーダー志望だったが「甲子園の大きな舞台でエールを切りたい」と、大役を買って出た。「大変光栄なこと。まずは甲子園に連れていってくれた野球部に感謝の気持ち。優勝を願って生徒全員で精いっぱいのエールを送りたい」と話す。
同市学園の田辺高校グラウンドでは、太鼓をたたく他の部の生徒や卒業した3年生の元応援団員らも加わって練習が本格化している。チアの踊りに細かく指示を出すのは、チア長の細川さくらさん(2年)。「甲子園ではとにかく大きな声を出し、笑顔で、強豪校に負けない応援をしたい」と意気込む。
田辺が初戦で当たる星稜は、昨秋の明治神宮大会を制した日本一のチーム。初戦を突破するには応援の力も重要になるが、夏の和歌山大会などで田辺の応援団が掲げる「田辺が大将」のパネルは、甲子園では規定で使用できないという。
応援団の外部コーチを務めるOBの和田真吾さん(51)は「従来の応援はできないので、一般の人たちをどれだけ巻き込んで応援できるかにかかっている」と話す。
15日には、全校生徒がグラウンドに出て「田辺が大将」などのかけ声を合わせる練習をする。応援団の葺石浩恭顧問(44)は「学校の生徒が加わって夏とは違う応援になる。選手が力を出せるように、力を合わせて応援したい」と話している。
■団のOBもエール
「田辺が大将」を考案したのは、田辺高応援団OBの杉原康司さん(74)。1977年、フォークバンド「海援隊」の武田鉄矢さんがテレビで「あんたが大将」を歌っているのを見て思いついたという。
田辺高に応援団ができたのは、杉原さんが1年生の時の62年。3年生の時、夏の高校野球和歌山大会で懸命に応援し、田辺が0―8から終盤に逆転した試合があり「応援の力は大きい」と感じた。大学でも応援団に入り、帰郷して家業を継いだ後も田辺高の応援団に関わり続けている。
杉原さんによると、田辺の野球部は「逆転の田辺」とか「夏に強い」などといわれた。杉原さんは「野球部が強くなかったら『田辺が大将』もこれほど有名になっていない。応援の力で勝利をもぎ取るのが応援団の魅力。現役世代も頑張ってほしい」とエールを送っている。