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南高梅で梅酒や飲料 和歌山県の「営業」実る

南高梅を使う「三ツ矢日本くだものがたり和歌山県産南高梅」(アサヒ飲料提供・左)と「まっこい梅酒」(メルシャン提供)
南高梅を使う「三ツ矢日本くだものがたり和歌山県産南高梅」(アサヒ飲料提供・左)と「まっこい梅酒」(メルシャン提供)
「和歌山県食材提案」の文字が入ったPRマーク
「和歌山県食材提案」の文字が入ったPRマーク
 和歌山県産の南高梅を使った梅酒や炭酸飲料が大手飲料メーカーから新たに販売される。県産食材の認知度向上に向けた県の「営業活動」が実った形だ。県は引き続き、県産品の魅力を発信する取り組みを続ける。


 キリンホールディングスのグループ会社「メルシャン」(東京)は、人気商品「まっこい梅酒」をリニューアルした。みなべ町産の黄色い完熟南高梅を使い、フルーティーで濃厚な味に仕上げた。

 完熟であるがゆえに実が柔らかく、多くは梅干しなどに加工されるため、用途を広げることが課題だったという。独自の技術を使い、味わいを強めた。

 1月下旬から順次、全国のスーパーマーケットなどで販売する。500ミリリットル、1リットル、2リットルの3種。

 アサヒ飲料(東京)は、国産果実を使うシリーズ第1弾として、南高梅を使った炭酸飲料「三ツ矢日本くだものがたり和歌山県産南高梅」を発売する。

 みなべ町の若手農家でつくる「みなべ梅郷クラブ」と意見を交わしながら味を決めた。「梅の芳醇な香りと自然な味わいが楽しめるのが特徴」という。

 販売は1月31日から。全国に展開する。450ミリリットルで税別170円。

■物語性も発信

 県産品を食品メーカーなどへ売り込むのは県食品流通課。果樹や海産物などを使ってもらおうと活動しており、これまでに食べ物や飲み物の約130種に県産品が使われているという。これらの商品には、県章や「和歌山県食材提案」の文字が入ったPRマーク=図=が入っている。

 課によると、コロナ禍の影響もあって企業へ出向く機会は減ったものの、オンラインでの提案も増えているという。担当者は「ここまで『営業』に来られる都道府県は少ないと言われたこともある」と話している。

 近年は産地や物語性を気にする消費者が多くなってきた印象があるとして「産品がこんなふうにつくられている、という話までしっかり伝えるようにしている」という。

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