鮮やかな褐色をしたツチイナゴ(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
和歌山県上富田町市ノ瀬で、全身が鮮やかな褐色のツチイナゴが見つかった。体長5センチほどの成虫。県立自然博物館の学芸員は「ツチイナゴでこれほど濃い褐色を見たのは初めて」と話している。
このツチイナゴを見た男性によると、清掃活動中に草むらからコンクリートの上に飛び出してきて、周囲で作業をしていた住民を驚かせたという。
学芸員によると、幼虫では体色にいろいろなバリエーションはあるが、成虫ではほとんどが薄い褐色になる。鮮やかな褐色も周囲の風景に溶け込むための保護色だが、コンクリートなどの上では目立つという。ツチイナゴは成虫のまま越冬するため、冬季でも姿を現すことがある。