和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月26日(火)

2週間で販売10万枚超 和歌山県の半額旅行チケット

 和歌山県民が半額で県内を旅行できる、県の「わかやまリフレッシュプラン」事業が好調だ。販売開始の8日から21日までの2週間で、用意したチケットの8割近くに当たる10万460枚を売り上げた。このペースでいけば終了予定の9月末を待たず完売する可能性が高いことから、仁坂吉伸知事は予算を追加する方針を示している。


 リフレッシュプランは、県民に県内を旅行してもらい、新型コロナウイルスによる閉塞(へいそく)感を取り除いてもらうことと、新型コロナの影響を受けた観光業界を支援しようと企画した。

 専用サイトで、5千円の電子チケットを半額で購入すれば、宿泊施設218施設と旅行代理店69業者(22日時点)の宿泊費やツアーなどに利用できる。1人1泊当たり4枚まで使用できるため、実質上限1万円が割り引かれる。日帰りツアーへの使用も可能で、回数に制限はない。

 県は、予算3億2千万円分の12万8千枚を用意。販売開始の8日と9日合わせて約2万2千枚を販売し、その後も1日当たり4千枚以上を、21日までに10万460枚(約2億5千万円)売り上げた。

 専用コールセンターには問い合わせが殺到。1日2千件に上る日もあったといい、最近も1日200件ほど寄せられているという。

 このプランは、政府が22日に開始した「Go To トラベル」事業や市町村の支援事業との併用も可能で、最近はそういった内容の問い合わせもあるという。

 県は「新型コロナ対策による自粛続きで、リフレッシュしたい、県外より県内の方が比較的安全に旅行できる、という県民が多いのではないか。ぜひ、旅行を満喫していただきたい。観光業を盛り上げることにもつながる」と話している。

 一方で、リフレッシュプランは9月末までの旅行や宿泊に適用されるが、このペースでは近く、チケットが売り切れる可能性がある。

 仁坂知事は21日の定例記者会見で「好評で良かった。その分、観光業界は潤うし、県民の気持ちも元気になるので非常に良かった。予算がなくなれば工夫しながら追加したいと思う」と述べ、期間中は利用できるようにする考えを示した。