和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年12月03日(金)

観光地「うれしさと不安」 4連休で宿泊予約増加

海水浴シーズンを迎える白浜温泉街。白良浜などは23日に海開きする(16日、和歌山県白浜町で)
海水浴シーズンを迎える白浜温泉街。白良浜などは23日に海開きする(16日、和歌山県白浜町で)
 23日からの4連休を前に、和歌山県紀南地方の観光地で宿泊予約が増えている。16日時点で満室に迫る宿泊施設もある。県民を対象とした県のキャンペーンが後押しする中での夏の観光シーズンだが、全国で新型コロナウイルス感染再拡大の兆しがあり、政府の観光支援策「Go Toトラベル」事業も東京発着などが対象外となるなど逆風も。受け入れ側の宿泊施設からは「感染対策を徹底したい」との声が聞かれる。


 白浜温泉街(白浜町)にある複数の宿泊施設によると、23~25日は「ほぼ満室」「販売分の8~9割は埋まった」とか「全体の半分程度で予約が入っている」などという状況。ある施設の幹部は、白良浜が23日に海開きすることに触れ「イベントはないが、海水浴もできない地域もある。ある程度はにぎわうのではないか」と話す。

 予約が増えだしたのは6月中旬から。ただ、今年は全国で学校の夏休み期間が短縮されることもあり、夏季全体でみると動きは鈍い。現時点で8月は盆期間と週末に集中しており、平日は空きも多いようだ。「例年を考えるとあり得ない」と嘆く施設もある。

 一方、新型コロナ感染者が全国で増加傾向の状況については「やるべきことをやるだけ」という意見が多い。町内のある旅館では「国のキャンペーンに関する問い合わせも多く、客はもう(観光に)動き始めている。安全・安心を感じてもらえるよう、その時に考えられる最善の対策をとり続けるしかない」と話していた。

■Go To東京除外も
「やむを得ない」

 政府が「Go Toトラベル」事業の対象から東京都を外す方針を示したことについて、白浜観光協会の藤田正夫会長は「やむを得ないのではないか」と話す。それ以外の地域でも感染は拡大傾向だが「われわれとしては可能な限りの対策を講じている。観光客を笑顔で迎えられるようにしたい」と語った。

 ここ数年の町の観光データによると、宿泊客のうち東京を含む「関東甲信越」からの来訪は全体の1割前後となっている。

■県内客多い傾向
熊野本宮観光協会

 田辺市本宮町の熊野本宮観光協会によると、加盟する31宿泊事業者は新型コロナで休業した施設も多かったが、現在はすべて営業中。連休中の宿泊予約については「結構埋まっている」そうで、例年と比べて県内客が多い傾向が見られるという。

 本宮町の川湯温泉にある「川湯みどりや」と「川湯まつや」は、「3密」を避けるために予約の受け付けを通常より30%ほど減らしているものの、23~25日はほぼ満室という。両施設の名渕敬・統括支配人は「県の観光キャンペーンも始まり、県内から多数の予約を頂戴している。8月も川遊びや熊野古道歩きのお客さまの予約がけっこう入っているが、それでもコロナ前と比べると30%ぐらい。コロナ禍の中で、私どももお客さまも、恐る恐る動きだしたところという感じ。感染予防対策に努めながらお迎えしたい」と話す。

 旅行業を営む田辺市熊野ツーリズムビューローは「まず地元を優先した誘客を進めている。いずれ全国に展開したいが、現状ではタイミングが難しい」と話している。