深刻な医療用資材不足訴える 県に県医労連
和歌山県医療労働組合連合会(県医労連)などは22日、今後予想される新型コロナウイルス感染の「第2波」に備え、仁坂吉伸知事宛てに医療体制の充実を求める「要請書」を提出した。医療現場から、医療用資材の不足を訴える声が寄せられており「マスクは週に2枚しか使えない」「ガウンにごみ袋を代用」といった病院もあるという。
県医労連は要請書提出後、県庁で記者会見した。
県医労連は5月上旬から中旬にかけ、新型コロナの患者を受け入れている病院を含む県内の9医療機関から、手記の形で現場の状況を聞いた。
それによると、特に多かったのは医療物資不足。マスクについては「県の支給に助けられ、節約しながら対応できている」という声がある一方で、県医労連加盟の多くの病院では使用枚数制限を設けているといい、週に2枚しか使えない病院もあるという。
他の医療用物資の不足についても「手袋やガウンをナイロン袋で作って対応している」「清掃時に使うプラスチック手袋が不足し、家庭用ゴム手袋に変更したがそれでも確保できず、片手しか使えない。感染症対策になっているのか疑問」「患者用の消毒液を用意できなくなった」との切実な声があったという。
自宅以外に宿泊できる制度の充実も県に求めた。県は、医療職員の通勤負担軽減のために、指定宿泊施設を県負担で利用できる制度を設けている。県が公募して指定した県内10宿泊施設が対象だが、和歌山市内に集中し、御坊・日高地方や新宮・東牟婁地方には1施設もない▽利用は勤務日に限るという条件がある―など、活用しにくいといい、これらの改善を求めた。宿直所や空き病室を利用したり検討したりする病院もあるという。
県医労連は3月上旬以降、県に対し、院内感染リスク防止のための検査体制強化や特別手当支給、宿泊場所確保などの要望を続けており、これで4回目。
■「紀南にも検査施設を」
県医労連は今後、紀南地方にPCR検査ができる施設を設けるよう、県に要望していきたいという。
県内では県と和歌山市の施設がPCR検査を実施している。両施設とも検査可能件数を増やしたが、会見した佐藤英昭書記長は、これでも「(感染症が)流行した時は、脆弱(ぜいじゃく)だ」と指摘。検査施設は和歌山市内にあり「例えば紀南では、病院が採取した検体を和歌山市まで運ぶ必要があるが、運送会社によっては断られるという問題もある。紀南にもセンターが欲しい」と話した。
県医労連は要請書提出後、県庁で記者会見した。
県医労連は5月上旬から中旬にかけ、新型コロナの患者を受け入れている病院を含む県内の9医療機関から、手記の形で現場の状況を聞いた。
それによると、特に多かったのは医療物資不足。マスクについては「県の支給に助けられ、節約しながら対応できている」という声がある一方で、県医労連加盟の多くの病院では使用枚数制限を設けているといい、週に2枚しか使えない病院もあるという。
他の医療用物資の不足についても「手袋やガウンをナイロン袋で作って対応している」「清掃時に使うプラスチック手袋が不足し、家庭用ゴム手袋に変更したがそれでも確保できず、片手しか使えない。感染症対策になっているのか疑問」「患者用の消毒液を用意できなくなった」との切実な声があったという。
自宅以外に宿泊できる制度の充実も県に求めた。県は、医療職員の通勤負担軽減のために、指定宿泊施設を県負担で利用できる制度を設けている。県が公募して指定した県内10宿泊施設が対象だが、和歌山市内に集中し、御坊・日高地方や新宮・東牟婁地方には1施設もない▽利用は勤務日に限るという条件がある―など、活用しにくいといい、これらの改善を求めた。宿直所や空き病室を利用したり検討したりする病院もあるという。
県医労連は3月上旬以降、県に対し、院内感染リスク防止のための検査体制強化や特別手当支給、宿泊場所確保などの要望を続けており、これで4回目。
■「紀南にも検査施設を」
県医労連は今後、紀南地方にPCR検査ができる施設を設けるよう、県に要望していきたいという。
県内では県と和歌山市の施設がPCR検査を実施している。両施設とも検査可能件数を増やしたが、会見した佐藤英昭書記長は、これでも「(感染症が)流行した時は、脆弱(ぜいじゃく)だ」と指摘。検査施設は和歌山市内にあり「例えば紀南では、病院が採取した検体を和歌山市まで運ぶ必要があるが、運送会社によっては断られるという問題もある。紀南にもセンターが欲しい」と話した。