和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月16日(土)

初夏のイルミネーション 田辺でヒメボタル飛び交う

動鳴気峡で乱舞するヒメボタル(15日、和歌山県田辺市稲成町で)=午後8時15分ごろから30分ごろまでに約80秒と約120秒の長時間露光で撮影した写真2枚を合成
動鳴気峡で乱舞するヒメボタル(15日、和歌山県田辺市稲成町で)=午後8時15分ごろから30分ごろまでに約80秒と約120秒の長時間露光で撮影した写真2枚を合成
 和歌山県田辺市稲成町にある動鳴気峡(どうめききょう)で、暗闇の中、ヒメボタルがイルミネーションのように短く光を点滅させながら飛び交っている。

 県立自然博物館(海南市)によると、ヒメボタルの体長は最大10ミリほどで、一般的に親しまれているゲンジボタル(最大で体長15ミリほど)と比べてかなり小さい。ゲンジボタルの幼虫は水の中で生活するが、ヒメボタルの幼虫は陸地で生活する。

 光り方も異なり、ゲンジボタルは約2秒間隔で明滅を繰り返すが、ヒメボタルは1秒に満たないほどの短い間隔で「パッ、パッ、パッ」とめりはりのある光を放つ。湿った土のある場所であれば、どこにでもいる可能性があるという。

 15日は午後8時すぎに動鳴気峡にある広場を訪れると、小雨が降っていたが、木々の間などで十数匹のヒメボタルが飛び交う様子を見ることができた。