53世帯が移住「お試し」 半数近くが定住、田辺市
和歌山県田辺市は、市内への移住を検討している人向けの「短期滞在施設」を、旧町村部の3カ所で運営している。地域での暮らしを最長1年間「お試し」するための施設で、2009年度から20年1月末までに計53世帯が利用。そのうち半数近くが市内に定住している。
移住を希望する人にとって、大きな課題となるのが住まいの確保。すぐには空き家が見つからないケースも多い。
短期滞在施設は、地域での生活を体験したり、住まいの準備が整うまで暮らしたりするための住宅。県移住定住推進課によると、古座川町や串本町など県内9市町が開設している。
田辺市は09年度、龍神村福井(2DK、4戸)と本宮町下湯川(2Kと4K、2戸)にある元教員住宅を改修して短期滞在施設を開設。17年度には中辺路町近露に木造平屋の施設(1LDK、2戸)を開いた。
家賃は施設によって異なり、月3600~1万5500円。入居期間はいずれも最長1年間となっている。
53世帯のうち、現在も利用しているのは2世帯。退去後、市内に定住した世帯は24世帯で、定住率は47・1%となっている。龍神村の施設を経て本宮町に住むなど、市内の他の地域に定住する世帯もあるという。
龍神村柳瀬の繁野秀樹さん(38)は17年、千葉県から移住してきた。龍神村福井の施設で1年間過ごしながら、県農林大学校林業研修部(上富田町)で学んだり、住まいを探したりした。地元でアルバイトもし、顔見知りができていったという。現在は、市内の育林業会社で働いている。
「都会と山村では買い物事情一つとっても全然違うので、最初は戸惑うこともあった。こういった施設があることで山村での暮らしを体験しながら、ゆっくり仕事や住まいを探すことができる。隣の入居者と移住者同士で助け合うこともできたし、家賃が安いのも魅力だった」と話す。
移住支援を担当する市たなべ営業室は「公営住宅なので、いきなり個人の家を借りるよりも気軽に利用できると思う。本格的に移住する前に地域のことを知ったり、住民とのつながりをつくったりして定住につなげてほしい」と話している。
移住を希望する人にとって、大きな課題となるのが住まいの確保。すぐには空き家が見つからないケースも多い。
短期滞在施設は、地域での生活を体験したり、住まいの準備が整うまで暮らしたりするための住宅。県移住定住推進課によると、古座川町や串本町など県内9市町が開設している。
田辺市は09年度、龍神村福井(2DK、4戸)と本宮町下湯川(2Kと4K、2戸)にある元教員住宅を改修して短期滞在施設を開設。17年度には中辺路町近露に木造平屋の施設(1LDK、2戸)を開いた。
家賃は施設によって異なり、月3600~1万5500円。入居期間はいずれも最長1年間となっている。
53世帯のうち、現在も利用しているのは2世帯。退去後、市内に定住した世帯は24世帯で、定住率は47・1%となっている。龍神村の施設を経て本宮町に住むなど、市内の他の地域に定住する世帯もあるという。
龍神村柳瀬の繁野秀樹さん(38)は17年、千葉県から移住してきた。龍神村福井の施設で1年間過ごしながら、県農林大学校林業研修部(上富田町)で学んだり、住まいを探したりした。地元でアルバイトもし、顔見知りができていったという。現在は、市内の育林業会社で働いている。
「都会と山村では買い物事情一つとっても全然違うので、最初は戸惑うこともあった。こういった施設があることで山村での暮らしを体験しながら、ゆっくり仕事や住まいを探すことができる。隣の入居者と移住者同士で助け合うこともできたし、家賃が安いのも魅力だった」と話す。
移住支援を担当する市たなべ営業室は「公営住宅なので、いきなり個人の家を借りるよりも気軽に利用できると思う。本格的に移住する前に地域のことを知ったり、住民とのつながりをつくったりして定住につなげてほしい」と話している。