和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月31日(火)

過去最大191億円 新宮市の一般会計当初予算案

 和歌山県新宮市は28日、2020年度の一般会計当初予算案を発表した。前年度比7・3%増の191億4001万円で、来年夏の開館を目指して現在工事を進めている文化ホールや図書館などの機能を備えた「文化複合施設」の整備事業が最終年度を迎えることなどから、過去最大の予算規模となった。3月3日に開会予定の市議会3月定例会に提案する。

 歳入は、自主財源が40億5301万円(構成比21・1%)で、このうち最も大きい市税は、前年度比0・3%増の29億6882万円を見込む。

 依存財源は150億8700万円(同78・9%)で、最も割合が大きい地方交付税は前年度比0・8%増の61億円。市債は、文化複合施設整備事業などに充当するため、前年度比44・5%増の33億630万円。20年度末の実質的な市債残高(臨時財政対策債を除く)は194億4610万円となる見込み。

 歳出では、投資的経費が42億7818万円で、前年度比25・6%増。新図書館を含めた文化複合施設の整備事業(30億6691万円)や、高田テニス場・若もの広場の整備事業(2億800万円)などが大きな割合を占めている。

 主な事業は次の通り。

 1967年建設の三輪崎支所と53年建設の消防吏員派出所について、行政サービスの向上や災害時の活動拠点となる施設として活用するため、両施設と消防団の三輪崎分団詰所を一体化した三輪崎庁舎の整備事業(4109万円)▽高田地区で地域おこし協力隊を1人、集落支援員4人を選任。「高田村つくり推進事業」として、移住支援など地区の活性化を目指す(569万円)▽10月をめどにデマンドタクシーを導入し、熊野川地区の公共交通を再編(1726万円)▽熊野古道沿いの宿泊施設「小口自然の家」について、近年増加している外国人宿泊客らに対応するため、近くにある小口生産施設を宿泊棟として整備するほか、老朽化した内装設備などを改修(2050万円)