和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年04月23日(水)

南高、平年より少なめ 梅の着果調査、和歌山県田辺・西牟婁

梅の実の数や肥大、ひょうの被害を調べる調査員(和歌山県田辺市芳養町で)
梅の実の数や肥大、ひょうの被害を調べる調査員(和歌山県田辺市芳養町で)
 和歌山県やJAなどでつくる「西牟婁地方果樹技術者協議会」は14日、本年産の梅の着果調査の結果を発表した。実の数は平年と比べて主力品種の「南高」が8割でやや少なかった。6日に降ったひょうの被害は広範囲で果実に傷が見られ、秀品率が低下する心配がある。さらに、11日午後にもひょうが降り、JAわかやま紀南地域本部によると田辺市内の秋津や上芳養、中芳養、万呂、新庄、栗栖川などの地区で被害が出ているようだという。


 着果調査は11日にあった。県やJA、市町などの職員が班に分かれ、田辺市、上富田町、白浜町、すさみ町にある128園(南高76、古城31、小梅18、雑梅3)で、各園に設けた基準木の枝2本の実を数えて、1枝当たりの平均着果数を調べた。

 その結果、平均着果数は南高が前年の144%、平年の81%、「古城」が前年の155%、平年の92%、「小梅」が前年の224%、平年の114%だった。

 協議会は、作柄は、今後の気象や生理落果などによって変わることがあるとしており、5月中下旬にも、「南高」の着果数や肥大などを調査する予定。

 南高梅の着果数が平年比でやや少ない結果だったことについて、県うめ研究所(みなべ町東本庄)は、開花期間中の気温が低かったり雨が降ったりなど、授粉してくれるミツバチが飛ぶ条件に合致する日が少なかったことが影響しているのではないかとみているという。