和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年04月13日(日)

紀南の生徒が最優秀賞

ウェルビーイング甲子園に参加した(左から)熊野高校の蔦原未夢羽さんと平見聖さん、白浜中学校の小森寛太さん=和歌山県上富田町朝来で
ウェルビーイング甲子園に参加した(左から)熊野高校の蔦原未夢羽さんと平見聖さん、白浜中学校の小森寛太さん=和歌山県上富田町朝来で
 中高生がウェルビーイング(心身の健康や幸福)について考えて発表する「第2回ウェルビーイング甲子園」(実行委員会主催)が3月20日にオンラインであり、中学生部門で和歌山県白浜中学校3年の小森寛太さん、高校生部門で熊野高校1年の蔦原未夢羽さんがそれぞれGOLD賞(最優秀賞)に選ばれた。


 慶応義塾大学の前野隆司教授を実行委員長として開かれる「ウェルビーイング週間」(3月16~23日)の一環として企画されたコンテストで、今年から新たに中学生部門や学校紹介部門が設けられた。事前審査で選ばれた中学生4組、高校生6組が登壇し、1組3分でウェルビーイングに関する自分の考えや取り組みを発表した。

 小森さんは、コロナ禍で薄れてしまった地域との関わりを再開させるため、生徒主体で実現した「白中夏祭り」について発表。準備や本番の運営を通し、「とりあえず提案してみる」「言ったことは最後まで諦めない」の二つが大切だと気付き、「さまざまな人と協力して物事に取り組むことが、人生を豊かにする」との思いを話した。

 蔦原さんは、探究活動の中で学んだ「社会的養護」について発表。世の中ではあまり注目されていないという話を聞いて、子どもたちに命の大切さ、楽しく暮らしていく方法や考えなどを伝えたいと話した。

 また、学校紹介部門では熊野高1年の平見聖さんが、同校サポーターズリーダー部で取り組んでいるAEDを使用する際に患者の上半身を覆う「AEDシート」や、麦の茎が空洞であることを利用して新たに考案、取り組み始めた「麦わらストロー」の普及活動などについて発表した。

 小森さんは「受賞はうれしかった。活動で苦労したこともたくさんあったけれど、努力は報われるんだと実感できた」、蔦原さんは「周りの人に励ましてもらいながら発表した。結果はうれしかった。個人にとどまらず、人を巻き込んで広く発信していきたい」と話した。
(学年は当時)