和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年03月23日(日)

【動画】いよいよ桜の季節 古座川町のクマノザクラ満開、和歌山

満開となったクマノザクラの名木(22日、和歌山県古座川町峯で)
満開となったクマノザクラの名木(22日、和歌山県古座川町峯で)
 和歌山県古座川町峯にあるクマノザクラの名木が22日、満開となった。今後しばらくは最高気温が20度を超える陽気が予想されており、クマノザクラをはじめ、紀南の各地で桜の開花が進みそうだ。


 古座川町峯の薬師堂前の斜面にあるクマノザクラは枝ぶりの良さが見事だとして親しまれており、22日の午前中も、開花を待ちわびていた写真愛好者らが続々と訪れた。すさみ町の会社員男性(62)は「桜の中ではクマノザクラが一番きれいだと思う。美しい姿を撮りたいと毎年通っており、今年も満足」と笑顔を見せた。

 クマノザクラは2018年、森林総合研究所が県林業試験場と共同で、紀伊半島南部に新種の野生の桜が分布していることを確認した、と発表。およそ100年ぶりの新種で、古座川町池野山には論文を書く際に標本を採取したタイプ標本木がある。

 池野山のタイプ標本木は22日午前11時現在、四分咲きほど。古座川町観光協会は開花状況をSNS(インスタグラム、フェイスブック)で発信しており、29、30の両日にはタイプ標本木のライトアップ(午後6時~7時半)も計画している。

 担当者は「町内のクマノザクラは今週末から来週末にかけてが見頃になるのではないか」と話している。

 問い合わせは古座川町観光協会(0735・70・1275)へ。