新聞コラム書き写し14年 リハビリで始める、和歌山県田辺市の谷口さん
和歌山県田辺市たきない町、元小学校教諭の谷口一誌さん(62)が、新聞のコラムの書き写しを14年ほど続けている。始めたきっかけはうつ病となり、仕事復帰に向けたリハビリのためだった。「文章力だけでなく、話すことに自信がついた」といい、子どもたちには文章を書くことの大切さを呼びかける。
谷口さんは37歳の時、うつ病を発症した。当時6年生の担任で、文集作りなどの仕事に追われ、夜に眠れない状態になったという。長期休暇の後、複数の教員で授業や指導をする「ティーム・ティーチング」の担当として教員を続けたが回復が思わしくなく、50歳で早期退職。再雇用で特別支援学級の支援員になった。60歳からは障害者のグループホームで働いている。
コラムの書き写しを本格的に始めたのは48歳の頃。看護師だった母親から勧められ、身近な情報が載るということで以前から購読していた紀伊民報のコラム「水鉄砲」を活用した。寝る前の日課として、3回読んだ後に書き写し、間違いがないか確認する。4年前からは、田辺市中辺路町西谷の福巌寺で写経もするようになった。
「書き写しで字がうまくなったり、読むのが早くなったりしたが、それよりも文章力が高まり、話をしても自分の思いを的確に伝えられるようになったのがうれしい」と効果を語る。
自然をテーマにした季節感のあるコラムが好きだが、視点が違うさまざまなコラムを読むことが一日の楽しみにもなっている。
2年前からは大手新聞の投書欄に投稿するようにもなり、何度か掲載された。「経験したことや思ったことを書いている。採用されたことでより自信になる」。周りの人の支えもあり、今は明るく前向きに生活できているという。
そんな経験から、子どもたちに日記の習慣づけを勧める。「短くてもいい。その日の出来事や思ったことなど、書くことはいっぱいある。中学生になると、本を読まなくなる子どもが多いが、本を読むきっかけになる。一語一句にこだわることで理解力も身につく」とアドバイスする。
谷口さんは37歳の時、うつ病を発症した。当時6年生の担任で、文集作りなどの仕事に追われ、夜に眠れない状態になったという。長期休暇の後、複数の教員で授業や指導をする「ティーム・ティーチング」の担当として教員を続けたが回復が思わしくなく、50歳で早期退職。再雇用で特別支援学級の支援員になった。60歳からは障害者のグループホームで働いている。
コラムの書き写しを本格的に始めたのは48歳の頃。看護師だった母親から勧められ、身近な情報が載るということで以前から購読していた紀伊民報のコラム「水鉄砲」を活用した。寝る前の日課として、3回読んだ後に書き写し、間違いがないか確認する。4年前からは、田辺市中辺路町西谷の福巌寺で写経もするようになった。
「書き写しで字がうまくなったり、読むのが早くなったりしたが、それよりも文章力が高まり、話をしても自分の思いを的確に伝えられるようになったのがうれしい」と効果を語る。
自然をテーマにした季節感のあるコラムが好きだが、視点が違うさまざまなコラムを読むことが一日の楽しみにもなっている。
2年前からは大手新聞の投書欄に投稿するようにもなり、何度か掲載された。「経験したことや思ったことを書いている。採用されたことでより自信になる」。周りの人の支えもあり、今は明るく前向きに生活できているという。
そんな経験から、子どもたちに日記の習慣づけを勧める。「短くてもいい。その日の出来事や思ったことなど、書くことはいっぱいある。中学生になると、本を読まなくなる子どもが多いが、本を読むきっかけになる。一語一句にこだわることで理解力も身につく」とアドバイスする。